Compartir

第 51 話

last update Fecha de publicación: 2026-08-16 12:53:35
たった一つ、任せただけだ。

それだけなのに、まるで大きな山を越えたような気がする。

午前の終わりまでに、すべての書類は分類された。

クラリスは、緊急の束だけを机の右側に置く。

それ以外は、それぞれ担当者へ回す準備をする。

以前なら、すべて自分の机に残した。

今日は違う。

残さない。

そう決めるたびに、少し胸がざわつく。

けれど、同時に呼吸がしやすくなる。

「これで、本日の仕事は」

イリスが言う。

「終了ではございませんが、午前の区切りです」

「まだ昼前よ」

「昼前ですので、昼食でございます」

「謝罪文の草案だけ確認してから」

「お嬢様」

「
Continúa leyendo este libro gratis
Escanea el código para descargar la App
Capítulo bloqueado

Último capítulo

  • 妹が「お姉様の仕事くらい私にもできます」と言うので、婚約者も王妃教育も譲りました。ですが三日で王宮が止まりました   第 368 話

    また、確認中。 だが今度は、王弟府側の確認中だった。 「南施療院未着事件との重なりは?」 「一件、時期が近いものがあります」 クラリスは、ゆっくり息を吸った。 「足跡が増えましたね」 「はい」 カレルは淡々と答えた。 「ただし、まだ足跡です」 「分かっています」 その夕方、ミレーヌは自分の小さな作業机で、臨時棚C-3の流れを図にしていた。 NVT-S-007。 低等級布。 通常外套用八梱。 正規保温布の可能性がある一梱。 臨時棚C-3。 王宮指定先急送。 搬出先不明。 線を引くと、途中で急に途切れる。 その途切れた場所に、彼女は小

  • 妹が「お姉様の仕事くらい私にもできます」と言うので、婚約者も王妃教育も譲りました。ですが三日で王宮が止まりました   第 367 話

    リーヴェ商会側は、マルティンのみ。 商会主サムエル・リーヴェは来なかった。 代わりに、丁寧な書簡が添えられている。 本件については代理人マルティン・ケイルに説明権限を委任しております。 それもまた、少し引っかかった。 商会主が出てこない。 代理人に任せる。 責任署名と現物確認の問題に似ている。 上は署名する。 実際に説明するのは下。 そして、どこまで下が知っているのかは分からない。 マルティンは、昨日よりさらに顔色が悪かった。 だが、まだ商会代理人としての姿勢は崩していない。 「クラリス顧問。本日は、一次回答の補足ということで」 「はい」

  • 妹が「お姉様の仕事くらい私にもできます」と言うので、婚約者も王妃教育も譲りました。ですが三日で王宮が止まりました   第 366 話

    リーヴェ商会からの一次回答は、約束通り翌日に届いた。 約束を守った。 そこだけを見れば、商会は誠実だったと言える。 だが、王宮筆頭実務顧問室の机に広げられた書類を見た瞬間、クラリスは小さく息を吐いた。 「……増えましたね」 オスカーが言った。 「ええ」 「分かったことが、ですか」 「分からないことが、です」 リーヴェ商会の一次回答には、同日搬入・搬出の棚記録が添付されていた。 商会倉庫内の棚番号。 搬入時刻。 搬出時刻。 商会内管理番号。 品目名。 備考欄。 昨日確認した通常外套用毛織物八梱の記録もある。 L-204からL-211。

  • 妹が「お姉様の仕事くらい私にもできます」と言うので、婚約者も王妃教育も譲りました。ですが三日で王宮が止まりました   第 365 話

    クラリスが尋ねる。 「三日以内に」 「明日中に一次回答を」 「それは」 「現物不一致は、すでに共同調査の追加照会手順に入っています。施療院用の正規布が見つかるまで、代替手配も判断できません」 サムエルは口を閉じた。 そして、短く答えた。 「……明日中に、一次回答を出します」 確認はそこで終わらなかった。 八梱の中に、ひとつ妙なものがあった。 L-209。 外装は問題ない。 中身も通常外套用。 だが、外装の紐の一部に、結び直した跡があった。 ダンがいれば、すぐに気づいただろう。 今日はボルクが気づいた。 「この結び、商会の通常結びと違いますね」

  • 妹が「お姉様の仕事くらい私にもできます」と言うので、婚約者も王妃教育も譲りました。ですが三日で王宮が止まりました   第 364 話

    サムエルは、すぐに口を開いた。 「まだ、他の棚に一時移動した可能性があります」 クラリスは彼を見た。 「積み間違いの相手は、この八梱ではなかったということですか」 「可能性としては」 「では、どの梱ですか」 サムエルは黙った。 マルティンが額に汗を浮かべている。 「確認中です」 その言葉は便利だった。 だが、もう便利な言葉だけでは進めない。 「確認中であることは記録します」 クラリスは言った。 「ただし、リーヴェ商会が昨日回答した“同日通常外套用毛織物との積み間違いの可能性が高い”という説明は、この八梱確認では裏づけられませんでした」 マルティンが慌て

  • 妹が「お姉様の仕事くらい私にもできます」と言うので、婚約者も王妃教育も譲りました。ですが三日で王宮が止まりました   第 363 話

    リーヴェ商会は、任意の倉庫確認を受け入れた。 返答は丁寧だった。 だが、その丁寧さは歓迎ではなく、防御に近い。 弊商会としては、積み間違いの可能性を確認するため、同日通常外套用毛織物八梱の現物確認に協力いたします。ただし、確認範囲は当該八梱に限り、商会内部帳簿全体の閲覧はご遠慮願います。 クラリスはその文面を読み、静かに頷いた。 「当然の範囲ですね」 オスカーが言った。 「ええ。商会としては、内部帳簿全体を開くわけにはいかないでしょう」 「ですが、八梱は見せる」 「積み間違いと説明した以上、見せないわけにはいきません」 イリスが茶を置く。 「積み間違いには、相

Más capítulos
Explora y lee buenas novelas gratis
Acceso gratuito a una gran cantidad de buenas novelas en la app GoodNovel. Descarga los libros que te gusten y léelos donde y cuando quieras.
Lee libros gratis en la app
ESCANEA EL CÓDIGO PARA LEER EN LA APP
DMCA.com Protection Status