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第54話

作者: 浮島
今生、瑠々は前よりも厚かましくなっていた。

天満菫がすでに亡くなっていると知っているからこそ、恐れることなくその名を自分のものにし、「渇望」の作曲者という肩書きまで厚顔無恥にも奪ったのだ。

蒼空の目が赤く染まる。

まだ心の整理がつかないまま、見知らぬ番号から電話がかかってきた。

彼女は気持ちを落ち着け、電話に出た。

受話器から聞こえてきたのは、幼さの残る少女の声だった。

少しためらいがちに言う。

「関水さんですか?」

蒼空の声は掠れていた。

「はい、何か用ですか?」

少女は少し戸惑ったように言った。

「声......どうしたんですか?」

蒼空は咳をし、短く答える。

「大丈夫です。用件を」

少女の声が小さくなる。

「私のこと覚えてますか?あのとき校外で、母のバイクが松木社長のロールスロイスにぶつかって......関水さんが松木社長に、お母さんの責任を追及しないでって言ってくれたんです」

「覚えてます。それがどうしたんですか?」

「そのことで教えてあげようと思って......今すぐ学校に来たほうがいいです。風見先生が校長に解雇されそうなんです。関水さんを勝
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