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第348話

Author: つき酔
承也が手にしているのは、莉奈が髪を結んでいるものと同じ柄で、色違いのネクタイだった。

承也はネクタイを広げ、堂々と言った。「俺が目を開けたまま勝負したら、お前は十年かけても勝てない」

ひどく人を馬鹿にした言葉だった。

けれど、それは事実でもあった。

もし今ここに浩平がいたら、きっと莉奈にこう付け加えたはずだ。目隠ししても、五年かけたところで勝てない、と。

承也の射撃は、人間の限界に近い領域にあった。この二十五メートルという距離は、承也が十歳の頃に練習していた拳銃の速射種目だった。

だが莉奈のような専門ではない素人にとって、この距離はすでに正式な競技でも上級に入るレベルだった。

壇将が莉奈に教えた時も、この距離を選んだ。今のところ、莉奈が教わったのは拳銃だけだった。

莉奈は承也を一瞥した。

ちょうどいい。莉奈がさっき自分に有利な条件として引き出そうとしていたのも、承也に目隠しをさせて勝負することだった。

承也は莉奈をこの島へ連れてきた。そんな相手に、公平も何もあったものではない。

「どう勝負するの?」莉奈は尋ねた。

承也は答えた。「二十発を一気に撃ち切る。整数の点
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