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強情♀と仮面♂の曖昧な関係
強情♀と仮面♂の曖昧な関係
Auteur: 紅城真琴

同期の飲み会

Auteur: 紅城真琴
last update Date de publication: 2025-04-10 19:35:28

「カンパーイ」

盛り上がる店内。

ここは最近評判のレストラン。

なかなか予約が取れないって噂なのに、誰かがコネを使ったのね。

「おーい、ビールおかわり」

「こっちはハイボール」

「すいませーん、注文お願いしまーす」

色んな所から声が上がる

「はーい、お待ちください」

店員さんも忙しそう。

そんな中、相変わらず大騒ぎしている若者達は一気飲みや訳のわからないゲームまで。

パッと見は、大学生にしか見えないけれど・・・

「これでも医者なのよねー」

「あんたもね」

すぐ隣から呆れた声が聞こえてきたから、私も次々とグラスを空けている隣の美女、夏美に突っ込みを入れた。

「そういう紅羽(くれは)も、顔が真っ赤よ」

自分は全く顔に出さないからって、夏美が笑ってる。

「夏美とは違うの。一体どれだけ強いの」

私だってお酒が弱い方ではないけれど、夏美が強すぎるのだ。

勤務後、夕方7時から始まった飲み会はすでに2時間以上がたち、みんなそれなりに酔っ払ってきている。

当然、私も夏美もかなり飲んでいるのだが・・・。

***

私、山形紅羽(やまがたくれは)は27歳の小児科医。

この春やっと研修医の肩書きがとれて、医師として歩き出したばかり。

今日は同じ大学の同期で、付属病院に就職したメンバーとの飲み会。

夏美は大学の同期で、私と同じ小児科医。

本当はお金持ち開業医の娘なのに、チョー現実主義者。

今だって、「もったいないから、ほら飲みなさい」と、良い所のお嬢さんとは思えない発言を繰り返している。

「ほんと、黙っていれば美人なのにね」

「紅羽、やかましい」

あら、聞こえてた。

「こら紅羽、飲み過ぎだぞ」

今度は、どこからともなく現れた翼が注意する。

「はいはい、分ってます」

福井翼(ふくいつばさ)は大学からの同期。

同じ病院の救命医として勤務している。

見た目は雑誌から飛び出てきたような、THE王子様。

顔が良くて、頭が良く、それで性格の良い奴ならモテないはずがない訳で、当然のように学生時代からかわいそうなくらい目立っていた。

「飲み過ぎるなよ。介抱なんてごめんだからな」

耳元に口を寄せ、翼が小声でささやく。

ッたく、不必要なまでにいい男。

ここまでくると、嫌みよね。

「分っているわよ。自分の足でちゃんと帰ります。ご心配なく」

フン。

本当は私の方がお酒強いのに。

「ごちそうさま」

背後から、私たちを恋人同士だと思っている夏美の呟き。

「はいはい、お粗末様」

フッ、笑ってしまった。

***

子供の頃から、翼はモテていたんだと思う。

勉強もスポーツもできて誰にでも優しければ、当然のことだろう。

でも、その翼が医学生になりさらに注目を浴びた。

本人は何をしたわけでもないのに、日に日に外野がうるさくなっていき、危うくファンクラブができそうになった。

そんなとき、危機感を感じた翼が私に提案を持ちかけた。

「なあ紅羽、俺の彼女にならない?」

「はあ?」

本当に、は?としか言葉が出なかった。

だって当時の私たちは同期の一人でしかなかったのだから。

「ああ、もちろんフリだよフリ」

「彼女のフリって事?」

「そう」

当たり前のように言ってくれるけれど、おかしいよ。

「一軒家の賃貸を借りてるんだ。玄関は一つだけれど、メゾネット式の一階を俺が二階をお前が使えば良い。お風呂もキッチンもそれぞれある。もちろん干渉はしない。でも、知らない人が見れば一緒に住んでいるように見える。もちろん家賃は俺が払う。わざわざ言いふらす気はない」

だから助けてくれないかと頭を下げられ、結局断れなかった。

それから7年。

私と翼は恋人のフリを続けている。

とは言え、知っているのはごくわずかだけれど。

***

「ほら、帰るぞ」

「え、お開き?」

まだみんな騒いでいるのに。

「明日も勤務だろ?」

「まあね」

確かに、この辺が潮時かもしれない。

いくら貸し切りとは言え、ここまでの大騒ぎで店の人も迷惑そうだ。

「さー、二次会行くぞ」

どこからともなく声が上がり、店の外にはすでに女の子の姿がある。

よく見ると何人かは病院のスタッフで、みんなすごくおしゃれをしてる。

「次行くぞ」

何人かが声をかけて回っている。

確かに医者の飲み会なんて男性比率が異常に高いし、女医は強い女が多いから普通の女の子を呼んだ方が楽しいのかもしれない。

「紅羽は次行くの?」

女子だけの二次会を企画しているらしい夏美が、聞いてくれたけれど、

「ごめん、帰るわ」

「分った、また明日ね」

私はバイバイと手を振った。

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