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92.究極の問い

last update Last Updated: 2025-12-03 18:03:06

颯side

「こんなことは言いたくないが、もし……もし二人が兄妹だったらどうするんだ?その時は俺と結婚するつもりなのか?」

璃子にとって俺の問いは、最も残酷な現実を突きつけるものだった。璃子は顔をこわばらせて俺の方をじっと見つめている。

兄妹ではないと願っている璃子に対して、この質問は残酷だということは分かっていたが、引き延ばした挙句に俺との強制的な結婚となると、俺は何もすることが出来ずにただただ拘束されたままになる。

「颯とは……結婚しない。難しいかもしれないけれど、説得する。もし、おじいちゃんが怒って会社に居づらくなるようなら、本郷家の関連企業を紹介して今よりもいいポジションで迎え入れるようにすると玲央が言っているわ。だから、お願い。それまでは一緒にいて」

「……そうか、分かった」

璃子との婚約を破棄しようと決めていたが、まさかこんな悲劇的で複雑な形で終わりを迎えるとは思ってもいなかった。しかし、もう二年近く璃子といるというのに、こんな事態になって初めて璃子とまっすぐに向き合っているのだと実感していた。

「来週、玲央とお互いの親も交えて四人で会う予定よ。その時に、母に全てを話してもらって今後の意向を伝えるつもり」

「それなら俺は、その日、久々に実家にでも泊まってこようかな。だから気にせず行

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