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第6話

Author: 歓喜
宴会場のスクリーンには、渉と真凛が裸で絡み合う姿が、残酷にまで鮮明に映し出されている。

耳を覆いたくなるような卑猥な言葉の数々。

そして、先ほど休憩室で、彼がどう吉野家を乗っ取り、私を狂わせるつもりだったか――その計画の全容が、録音と共に流れた。

会場は一瞬、静寂に包まれ、その後、爆発的な騒動に変わった。

フラッシュが狂ったように閃き、記者たちが殺到した。

「高城社長!この映像についてご説明を!」

「ご岳父のご家業を乗っ取り、さらに奥様を精神病院へ入れる計画は本当ですか?」

「これが高城グループの企業文化ですか?パートナーを欺き、妻を踏み台に?」

渉は人だかりの中心に囲まれ、必死で壇上に押し寄せて私からマイクを奪おうとしたが、私があらかじめ手配しておいた警備員にがっちりと押さえつけられた。

彼は顔を真っ赤に染めて叫んだ。

「柚木――!この悪女めっ!!よくも俺を陥れたな!」

真凛はもう泣き崩れ、隅で震えている。

顔を手で覆おうとするが、怒りに燃える人々に押し流され、高価なイブニングドレスは引きずり回されてボロボロに乱れて、見るも無残な姿に崩れている。

私は高壇に立ち、この茶番を見下ろすように眺めた。

涙がちょうどよいタイミングで頬を伝った。私はそっと下腹に手を当て、声を詰まらせながら、ひとつひとつ、血の滲むような言葉を紡いだ。

「私はずっと……ただ従順に、ただ耐えていれば、いつか彼が心を入れ替えてくれると信じていました。

この子を授かった時でさえ、彼の振り返る姿を願っていました。

でも、私は間違っていました。私が一歩引くたびに、彼は一歩どころか十歩、百歩と踏み込んできました。

彼は私の実家を潰すだけでは足りず、私の子供までも奪い、私を気の狂った女に追い込もうとしました」

私は涙に濡れた目を上げ、人混みをまっすぐに見据え、渉を射すくめた。

「渉、私は離婚します。

そして、あなたを、不貞、不正な財産移転、そして……故意の精神的迫害で告訴します」

そう言い終えると、私は警備員に囲まれて背を向けた。

背後には、私が引き起こした地獄が広がっている。

今夜を境に、渉は終わりだ。

高城グループの株価は急落し、取引先は契約を解除し、銀行は融資の返済を迫るだろう。

――そして、これはまだ序の口でしかない。

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