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第69話

Author: ラクオン
私は親切に「助言」してあげた。

「愛人の子じゃないことを望むなら、宏に言いなさい。さっさと私と離婚するようにって。わかった?……ここで騒がれて流産でもしたら、江川家に嫁ぐための切り札がひとつ減るだけよ」

最後に、彼女のアシスタントに向かって言った。

「ほら、上司を連れて帰って」

アナは悔しそうに歯ぎしりしていたけれど、どうやら私の言ってることに一理あると思ったらしい。そのまま、文句を言わずに出ていった。

そして――私が「助言」は、想像以上に効果的だった。

それを知ったのは、午後になって宏から電話がかかってきたから。

「……君、何言って彼女を刺激した?」

電話を取るなり、開口一番に問い詰められた。

私は手を止めて、落ち着いた声で返す。

「何も。彼女が離婚を急かすから、あなたに言えば?って言っただけ」

「……死ねとか、言ってないだろうな?」

「……」

もう、言いがかりにもほどがある。

私はアナがそう吹き込むことは想定内だった。少しだけ声のトーンを落とし、しおらしく言った。

「私も、ついカッとなっちゃっただけ。だってあの人……私のこと、ビッチだの、親を殺す厄病神
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