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第110話

Penulis: 結奈々
真帆が戻ってきたことで、柚香の張り詰めていた心は少しだけ軽くなった。一緒に陽翔を剣道の稽古へ送ったあと、柚香はそのまま仁也の家へ向かった。

ただ、そこで遥真に会うとは思ってもいなかった。

柚香が着いたとき、遥真は仁也とリビングで向かい合って座っていた。

一人は無表情で、もう一人は気だるく気まま。空気はどう見ても穏やかではない。

柚香が来たことに気づいたのか、仁也は玄関のほうをちらりと見た。彼女だとわかると立ち上がり、迎えに出る。「柚香さん、来たね。奈々はダンス教室にいる。直接行って大丈夫だよ」

「はい」柚香は軽くうなずくと、そのまま教室へ向かった。

遥真の方は見なかった。

見たくもなかった。

「こんな朝早く俺を訪ねてくるなんて、ただお茶を飲みに来ただけじゃないだろ」仁也は柚香の背中を見送っていた視線を戻し、ゆったりした口調で言った。

「お茶を飲みに来たのは確かだ」遥真はソファに足を組んで座り、落ち着いた様子で続ける。「ついでに、奈々のダンスの先生がどれくらいの腕なのか見に来たんだ」

仁也「……」

そして、仁也は迷いなく突っ込んだ。「自分の奥さんのダンスの腕前くらい
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