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第330話

Penulis: 結奈々
「単に共同事業が失敗して、お金を持ち逃げしたって可能性はないの?」美玖は、柚香の勘がここまで当たっているとは思ってもみなかった。

「それ、はっきり言えばいいじゃない」柚香は頭の回転が速い。「わざわざ隠す必要ないでしょ」

美玖は額に手を当てた。

まったく。

この子、賢くなってきて誤魔化しが効かない。

「昭彦昭彦っていうの。あなたのお母さんが、人生で唯一ちゃんと付き合った相手よ」美玖は少し考えてから口を開いた。「五年も付き合って、最後は結局裏切って、別の女と結婚したの」

柚香は少しも驚かなかった。「だからか……母を見る目が、いつもどこか寂しそうだったんだね」

「寂しい?冗談じゃないわ!」美玖は彼に対して強いわだかまりを抱いている。あいつさえいなければ、安江が故郷を離れることもなかった。「あれはね、後から結婚した相手が安江に敵わないって気づいて、後悔してるだけ」

それを聞いて、柚香はわずかに眉をひそめた。

あの人の顔つきは、そんな人には見えなかった。けれど人の心なんて、見た目でわかるものじゃない。

「とにかく、あの人には近づかないこと」美玖の声にははっきりとした嫌悪が滲ん
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