Share

第3話

Author: ちょうどいい
優月は私に言い返され、たちまち顔を真っ赤にした。

「美咲さん、そんな言い方、あんまりです。私だって、こうするしかなかったのは……お母さんのためで……」

「どうした?」

そこへ恒一が駆け寄ってきた。目を潤ませた優月が、大げさに言いつのるように自分へ訴えるのを見るなり、恒一は冷たい目を私へ向けた。

「美咲、どうして優月を責めるんだ?彼女こそ、本当の被害者じゃないか」

私に何があったのか、一言も確かめようともしないまま、彼は優月をかばった。

――これが、私が六年も愛してきた男なの?あれほど私を信じてくれていた彼は、いったいどこへ行ってしまったのだろう。

もう、彼の心は私にはない。優月が被害者だというのなら、私は何なのだろう。

どうしてこんな理不尽な扱いを受けなければならないのか。私は小さく息を吸い込んだ。

これ以上、彼と言い争う気にはなれない。深い失望を抱えたまま、私は背を向けた。

「美咲、どうしてそこまで意地を張るんだ?じゃあ、しばらくは親友のところにでもいればいい。頭を冷やしたら戻ってこい」

私の決意の固さを見て取ったのか、今度の恒一は引き止めようとはしなかった。

「恒一さん、美咲さんが本当に怒って帰ってこなくなったりしない?」

「まさか。何日かすれば、あいつのほうから戻ってくるさ」

私はこれまで、恒一の前ではずっと聞き分けがよく、物分かりのいい女でいた。明るくて、大らかで、彼を困らせない恋人であろうとしてきた。

ただ一度だけ、本気で腹を立てたことがあったが、それでも親友の家に一晩泊まっただけで、翌日には、恒一がちゃんと自分の面倒を見られないのではないかと気になって、自分から帰ってしまった。

それに、この家には私の時間も思い出も、あまりにも多く注ぎ込まれている。だから彼は、私が手放せるはずがない、必ず戻ってくると高をくくっているのだ。

けれど、彼は何ひとつわかっていなかった。これまで彼の前で素直で従順でいたのは、ただ彼を愛していたから。

でも、もう違う。彼は私を欺いただけではない。別の女と結婚までした。

恒一の体に残っていた香水の匂いが、その何よりの証拠だった。マンションを出ると、ちょうど兄が高級車で迎えに来たところだった。

「高梨家のお嬢様、ようやく遊びは終わったか?やっと家に帰る気になったんだな」

その声を聞いた瞬間、目の奥がじわりと熱くなる。

「兄さん、からかわないでよ。ただ少し、人の情けの薄さってものを思い知っただけよ」

兄は私の顔を見るなり、胸を痛めたように顔をしかめ、あのろくでなしを懲らしめてやると言った。

けれど私は首を横に振り、住む場所だけ手配してほしいと頼んだ。それ以外は、自分で片をつけるつもりだった。

翌日、私は記者の仕事を辞め、高梨グループへ戻って働き始めた。

失恋で私がひどく落ち込んでいると思ったのだろう。兄は気を遣って、ラヴィーナ島への豪華旅行まで用意してくれた。けれど私は、人に付きまとわれるのが好きではない。

わざと隙を作って、護衛たちをまいた。それからバーに入り、ひとりで赤ワインを一本頼んだ。

親友から電話がかかってきたのは、そのときだった。

優月がSNSで恒一との結婚写真をこれ見よがしに投稿している、と彼女は言った。いったいどういうことなのか、と。

私は酔いにまかせて、これまでの経緯をすべて打ち明けた。

「はあ?彼最低すぎるでしょ!なんでそんなこと、あんたにできるのよ!結婚を何だと思ってるの?子どものままごとじゃあるまいし、結婚したい時だけして、嫌になったら終わりなんて通るわけないでしょ!」

「私が見る目なかっただけよ。相手を見誤ったの」

私はグラスを持ち上げ、目の前の赤ワインをまた一気に飲み干した。

「美咲、あんたが六年もかけて大事にしてきた恋なのに、本当にこのままで終わらせるつもりなの?」

親友は悔しそうに、そして心底いたわるようにそう言った。
Patuloy na basahin ang aklat na ito nang libre
I-scan ang code upang i-download ang App

Pinakabagong kabanata

  • 捧げた想いは、届かなくて   第12話

    玲司に付き添って彼の実家へ挨拶に行くと、そこには私の家族も揃っていた。どうやら結婚式の打ち合わせの最中らしい。つまり――私たちが入籍したことは、もうみんな知っているというわけだ。「玲司君、君もなかなかやるじゃないか。たった半月で、うちの美咲を射止めるとはな」祖父が笑いながらからかう。すると兄が横から玲司の腕を軽く小突いた。「いやいや、そこは俺の手柄も大きいよ。だってあの日、美咲がラヴィーナ島でどうしてるか、俺がこいつに知らせてやらなかったら。二人がこんなに早く進展するわけなかったでしょう」――え?やっぱり。全部、最初からみんなが仕組んでいたことだったのだ。私と玲司は、あの場所で偶然出会ったわけじゃなかった。ということは、あの夜に私たちの間に何があったのかも、みんな知っているということ?だからあの夜、護衛たちは私に連絡してこなかったのだ。顔を熱くしながら玲司を見ると、彼は口元に笑みを浮かべてこちらを見ていた。――この人、ずっと私をはめていたのね。でも、どうして?私たちはそれまで面識なんてなかったはずなのに。そのとき、祖父がまた口を開いた。「五年前、美咲と玲司君に見合いをさせようとしたことがあっただろう。ところがこの子はどうしても首を縦に振らなくてね。柏木なんて男に夢中になってしまって。高梨家を出ることまで厭わなかった。それなのに玲司君は、海外へ行ってからも、ずっとこの子を待っていたんだ。遠回りはしたが、結局こうしてまた巡り合えた。やはり二人には縁があったんだろうな」――何ですって?五年前、祖父が決めていたお見合い相手って、玲司だったの?それなのに私は、ろくでもない男を選んでしまい、彼のことなど一目も見ようとしなかった。しかも彼は、その後の五年間、私を想い続けてくれていた。今になっても、何も責めず、こうして私を受け入れてくれている。そう思った瞬間、胸が詰まって、たまらなくなった。「……ごめんなさい」目を潤ませたまま、私は彼に謝った。「そんなこと言わなくていいですよ。恋に、正しいも間違っているもないですから。これから先の人生、僕たちはもう二度と離れません」玲司は私の顎をそっと持ち上げると、両家の家族が見ている前で、そのまま優しく唇を重ねてきた。私と玲司が、ウェディングドレスを試着したり、指輪を

  • 捧げた想いは、届かなくて   第11話

    高橋学長は、一年前に昇進したばかりで、この話を聞かされ、驚きを隠せない様子だった。浩介は当時、公務中の事故で亡くなったことになっており、大学はこれまでずっと、小林家の母娘に弔慰金を支給し続けていた。秘書がさらに言葉を継ぐ。「それだけではありません。小林教授は、学生たちの研究成果をたびたび自分のものとして発表していました。自身の名声を高めるために学生を取り込み、本来は他人の功績であるものまで、自分の手柄にしていたのです。それから、柏木恒一の海外留学の枠も、小林教授が取ったものではありません。用意したのは、うちの美咲様です。当時、高梨グループが海外の大学と共同で、その研究プロジェクトに出資していましたので」恒一は愕然とし、唇を震わせながら、足早に私のもとへ駆け寄ってきた。そして私の手をつかもうとする。「美咲……君は、どうして……どうしてもっと早く言ってくれなかったんだ?」私は冷たくその手を振り払い、一歩後ろへ下がった。「私が欲しかったのは、あなたの感謝なんかじゃない。誠意だったの。でも、それをあなたは自分の手で葬ってしまったのよ」その場にいた全員が、一瞬にして悟った。本来、恒一と恋人同士だったのは私のほうであり、優月こそが、人の関係に割り込んだ女だったのだと。最後に私は高橋学長へ告げた。高梨グループが出資する研究プロジェクトは、品行方正な教授に任せるべきだと。さらに秘書に命じ、彼が調べ上げた内容と、小林家の母娘が偽の診断書で結婚を迫った一件を、すべてネット上へ公表させた。小林家がこれまでどれほど卑劣なことをしてきたのか、世間にもきちんと見てもらうために。それを聞いた母娘は、その場でへなへなと床に崩れ落ちた。私はそのまま校舎を出た。見上げた空は青く澄みきっていて、今日の空気はひどく心地よく感じられた。「美咲!俺が悪かった、本当に悪かった!どうか許してくれ!」恒一がよろめきながら追いかけてくる。だが途中で足をもつらせ、その場に倒れ込んだ。私は一度も振り返らず、前方に立つ背の高い男のもとへ、まっすぐ歩いていった。「どうしてここに?」「少し見物に来たんです。まさか、もう終わっているとは思わなかったですけど」玲司は、意味ありげな眼差しで私を見つめた。私はいたずらっぽく微笑む。「そんなに見物好きだって知

  • 捧げた想いは、届かなくて   第10話

    会社に着くころには、親友からさらに別の報告が入っていた。小林家の母娘が、恒一のことをネットで暴露し始めたというのだ。昔、自分たちがどれほど彼の面倒を見てきたか。それなのに彼は今や恩を仇で返す薄情者だ、と。その直後、一本の動画まで上がった。タイトルは――本市最年少教授のDV疑惑。義母が大学に直談判。私はそれをしばらく見つめ、それから秘書を呼んだ。「前に調べるよう頼んでおいた資料、全部持ってきて。せっかくだから、向こうの騒ぎに少し加勢してあげましょう」御影大学の廊下に足を踏み入れた瞬間、優月の母親・藤原絢香(ふじわら あやか)の声が耳に飛び込んできた。「学長、柏木恒一は恩知らずの薄情者です!亡くなった主人が、あの子のためにどれほど手を尽くしてきたか、あなたもご存じでしょう。留学の枠だって、あの人が必死に骨を折って取ってやったんです。それなのに、うちの娘と結婚してまだ半月しか経っていないのに別れると言い出したあげく、暴力まで振るったんですよ。こんな品性のない人間を、大学に置いておくわけにはいきません。必ず解雇すべきです!」恒一は言い返した。「違います。先に俺を騙したのはそっちだ。俺はただ、はずみで手が当たっただけです」学長が板挟みになっている、そのとき。私は扉を押して中へ入った。「藤原さん。恒一って、あなたが丹精込めて選んだ婿候補だったんじゃありませんでした?それなのに、学長に解雇まで求めるなんて、随分と思い切ったことをなさるのですね」私の姿を見た瞬間、恒一の目にぱっと光が差した。おそらく、私が助けに来たとでも思ったのだろう。けれど絢香は、悔しさをにじませながら私へ詰め寄ってきた。「あなた、何しに来たの?全部あなたのせいよ!あなたさえいなければ、優月と恒一君はとっくにうまくいっていたのに!」すぐに秘書と二人のボディガードが前へ出て、彼女の行く手を遮った。「何をするつもりですか」「こちらは高梨グループのお嬢様です」その場にいた全員の視線が、一斉に私へ向いた。とりわけ恒一の目には、隠しきれない驚愕が浮かんでいた。私は落ち着き払ったまま、小林家の母娘を見やった。「私が来たのはもちろん、あなたたちの化けの皮を剥がすためよ」そう言って秘書へ目配せする。秘書はすぐに手にしていた資料を学長へ差し出し

  • 捧げた想いは、届かなくて   第9話

    私は反射的に声を上げた。その瞬間、会場は水を打ったように静まり返る。玲司が足早に駆け寄ってきた。「どうしたんです?」すべての視線が自分に集まったのを見た優月は、あろうことか先に被害者ぶった。「この人が……この人が私の夫を誘惑したんです。そのうえ、ひどいことまで言ってきて。この人こそ浮気相手なんです。だから私、ワインをかけたんです」「夫って、誰のこと?」そんな声がどこからか上がる。「たぶん、あの留学から帰ってきたばかりの若い博士じゃない?さっき二人で一緒に入ってくるのを見たわ」そのとき、恒一も人混みをかき分けて入ってきた。「そんなでたらめを信じるな!誰か、この女を追い出してくれ!」玲司は上着を脱いで私の肩に掛けると、入口にいた警備員に向かって声を張った。ちょうどそのとき、親友から調査結果がスマホに届いた。今日こそ、白黒はっきりつけなければならない。でなければ、本当に私が浮気相手だと思われてしまう。「待って」私はスマホを掲げ、その場で親友の録音を再生した。「美咲、見つけたわよ。優月のお母さんの診断書、偽造だった。優月がお金を払って医者を買収したの。この件はもう院長にも通報した。その医者も、さっき解雇されたって」みんなにきちんと伝わるよう、私は事の経緯を最初から説明し直した。「これで、誰が本当の浮気相手か、もうわかったでしょう?」その言葉に、周囲の人々は一斉に優月へ冷たい視線を向けた。指を差してひそひそと囁く声まで聞こえてくる。中には、つかつかと歩み寄り、そのまま優月の頬をひっぱたく女までいた。優月は床に倒れ込む。「最低な女ね。こういう腹黒い女がいちばん嫌い。よくもまあ、被害者面なんてできたものだわ」恒一は首を振りながら優月を見つめ、そのまま何歩も後ずさった。「違う……恒一さん、信じて。全部、美咲さんの仕組んだことよ。人を買収して、私を陥れようとしてるの。私がお母さんまで巻き込んで、あなたを騙すはずないじゃない……」優月は涙をこぼしながら、恒一の足元へ這い寄っていく。だが玲司は再び人を呼び、優月をそのまま会場の外へ放り出させた。そして次の瞬間、彼は私を抱き上げた。周囲の視線も構わず、そのままエレベーターで最上階のスイートルームへ向かう。「榊原さん、下ろして。お願い、下ろしてって

  • 捧げた想いは、届かなくて   第8話

    「二股って、何のことだ?俺はもう何年も優月とは連絡を取っていなかった。君だって知っているだろう」恒一はそう弁解したが、その目にははっきりと動揺が走っていた。「君の誕生日の日に、あいつがたまたま――」私はぴしゃりと彼の言葉を遮った。「そう?恒一、もうこれ以上の茶番はやめて。私の誕生日の半月ほど前から、あなたのシャツに何度も香水の匂いがついていた。しかも、その香りは優月が纏っていたものとまったく同じだった」恒一は軽い潔癖症で、私以外の女とは決して親しく触れ合おうとしなかった。――少なくとも、あのときまでは。私が彼について小林家を訪ねたあの日、初めて知ったのだ。私以外にも、彼が特別に接する女がいることを。その頃、優月はまだ高校生だった。恒一の姿を見るなり、彼女はまっすぐその胸に飛び込み、「恒一さん」と甘えるように呼んだ。恒一もまた、親しげに彼女の頭を撫でた。そこに私がいることなど、まるで意に介していない様子で。食事の席でも、優月はひっきりなしに恒一の皿へ料理を取り分けていた。彼はそのたびに笑って口へ運んでいた。帰り道、私はわざと探るように言ってみた。「あなたの後輩、なんだかあなたに気があるみたいね」すると恒一は、何でもないことのように答えた。「まさか。あいつは俺を兄みたいに思っているだけだよ。君が嫌なら、もうあの家には行かない」案の定、それから彼は小林家へほとんど足を運ばなくなった。小林教授が亡くなったときだけ、わざわざ留学先から戻ってきて弔問し、数日間あの家のことを手伝っていた。恒一は呆けたように私を見つめ、しばらくしてからようやく口を開いた。「違う。研究室にも香水をつけている女の子くらいいる」私はすぐに言い返した。「そんなに近くで触れ合ってもいないのに、どうしてあなたのシャツに香水が移るのよ」彼は一瞬言葉に詰まった。私はそのまま続ける。「それに、あの日が帰国後初めて優月に会った日だって言っていたわよね。だったら、どうして彼女は最初からウェディングドレスなんて着て、あなたの前に現れたの?あなたが引き受けるって、最初からわかっていたんじゃないの?」恒一は返す言葉を失い、額に汗をにじませた。きっと彼は、ずっと私を何も考えていない、お人よしの女だとでも思っていたのだろう。私がこ

  • 捧げた想いは、届かなくて   第7話

    恒一は突然手を伸ばし、私の顎を強くつかんだ。声は氷のように冷たかった。「美咲、君、わざと俺を怒らせようとしてるんだろう?君はあの榊原って男とホテルになんか行ってない。二人で食事をしただけだろ」私は力を込めてその手を振り払った。「恒一、まさか私を尾けてたの?」彼は問いには答えず、冷えた声で続けた。「どうしてこんな高級マンションに住んでる?あいつに用意してもらったのか?いつからあの男とそういう仲になった?」その口ぶりでは、まるで私が前から浮気していたとでも言いたげだった。「あなたに関係ある?自分がそうだからって、みんなも同じだと思わないで。恋人がいながら、よそにまで手を出すような人ばかりじゃないのよ」彼は私の腕を強くつかみ、眉を寄せた。「美咲、俺は何度説明すればわかるんだ?少しくらい寂しさを我慢できないのか?ほんの数か月、待つこともできないのかよ」数か月待て、ですって?ほかの女に骨の髄まで味わい尽くされたあとで、のこのこ戻ってきた男を受け入れろというの?冗談じゃない。何でも押しつければいいってもんじゃない。「恒一、自分の言ってること、おかしいと思わないの?あなたとの別れを受け入れた、その時点で、復縁なんて一度も考えていないわ」自分は別の女と連れ立って、いちゃついておきながら、私にはそこで待っていろと言う。何様のつもりなのだろう。絶世の美男子だとでも思っているの?私が彼でなければ駄目だと、本気で思っているの?恒一の顔色がみるみる険しくなった。「本当に、あの榊原玲司という男に惚れたのか?」「ええ。お金もあって、教養もあって、顔だっていい。あなたよりずっとましよ。何より、恩師の奥様や後輩の世話に追われたりもしないもの」私は顔を上げ、意地を張るように彼の目をまっすぐ見返した。すると次の瞬間、恒一は逆上したように私の唇を奪った。驚いて抵抗しようとしたけれど、体を押さえつけられ、身動きが取れない。私は咄嗟に、思いきり彼の唇を噛んだ。痛みに顔をしかめ、恒一はようやく私を放した。「美咲、君はあの男のために、俺にこんなことをするのか。俺たちの六年が、あいつと過ごした数時間にも及ばないっていうのか?」「いい加減にして。私の前で気持ちだの愛だの口にしないで。あなたには、その資格もない」私は力いっぱい彼

Higit pang Kabanata
Galugarin at basahin ang magagandang nobela
Libreng basahin ang magagandang nobela sa GoodNovel app. I-download ang mga librong gusto mo at basahin kahit saan at anumang oras.
Libreng basahin ang mga aklat sa app
I-scan ang code para mabasa sa App
DMCA.com Protection Status