로그인-325 混沌龍の考える将来- 相も変わらず自分の都合を優先させたオーナーが突如店の厨房で炒飯を作って逃げる様に『瞬間移動』でその場から離れた頃(いや絶対逃げただろ)、結愛はヌラルが描く将来のビジョンを聞いて少し頭を悩ませていた。別にそこまで結愛が介入するような問題では無いと思うのだが、理事長として可能な限り学生達の希望を叶えてやりたいという気持ちがあった様だ。結愛「確かにな・・・、強制収容所でお前の母ちゃんの話を聞いているから気持ちは分からんでも無いがそう簡単に行かんだろう。まず第一に好美が頭を縦に振るかどうか・・・。」ヌラル「ダメ・・・、かな・・・。」結愛「い、いや・・・!!決して駄目じゃねぇよ、ただそれに関しては俺の一存で決めて良い訳じゃ無いから一旦好美に相談しないといけないじゃねぇか。」 何を隠そうヌラルがバイトとして採用された「暴徒の鱗 ビル下店」で全権を握っているのはオーナーである好美だ、ただ好美が承認したからと言って店の従業員達を動揺させる訳にもいかないと考えてしまう。何となくだがそう言った事がしっかりしている所は好美とは違うねと褒めたくなるのは俺だけだろうか、よく考えてみれば鮪やら白菜やら・・・。好美「はー・・・、っくしょん!!風邪引いたかな・・・。」 気分を変えようと自宅の露天風呂を楽しみながら昼呑みをする噂のオーナー。おいおい、本当にそう思うなら早く出ろって。湯冷めしても知らねぇぞ?好美「余計なお世話よ、ってかあんた何処から話しかけてんのよ!!この変態!!」 大丈夫だって、一応手で目隠ししているから安心しろって。好美「それ1番信用出来ない奴じゃん・・・、まぁ別に気にしてないけど。」 気にしろよ!!恥じらいを持てって以前から言ってんだろうがよ!!まぁ良い、このまま言っていても話が進まねぇだけだからこれ位にしておくか。 ヌラルの思いを汲んだ結愛が色々と悩んでやっと好美へと『念話』を飛ばして来た、すぐに聞けば済む話だと思うが今は何も言うまい。結愛(念話)「好美・・・、ちょっと良いか?」好美(念話)「ちょっと待って、今服着るから。」結愛(念話)「いやお前、着替えながら『念話』出来ねぇのかよ。そこまで不器用じゃねぇだろ。」好美(念話)「別に良いじゃん、ついでにメイクも落とそうと思っていたんだからさ。」結愛(念話)「この時
-324 オーナーって・・・- 色々と授業を見学している内に時刻は昼12:00になろうとしていた。旦那(光明)や俺(?)の言葉にあたふたしながらも支援をすると決めたヌラルの将来に関わる事だからと必死になって本人に合った授業をピックアップしようとする結愛、多種多様の選択授業を見学してきたがどの様な方向(ベクトル)へと進もうかをある程度決めていた混沌龍(ティアマット)は迷う事もしなかった様だ。結愛「どうだヌラル、ここまで色々と見学してもらったけど好みに合った物はあったか?」 「これが1番」かどうかは分からないが、一先ず同行していたティアマットが少しでも答えやすい様に言葉を選んだ理事長兼代表取締役。ヌラル「あのさ・・・、色々見て来たけど俺はやはり母ちゃんと腹も心も満たされる様な料理を提供する様な店を出したいと思っていたんだよ。」 そう言うと慣れない手つきでパソコンのキーボードとマウスを操作して家庭料理関係の授業を中心とした履修登録を行った、その様子からヌラルが将来のビジョンを本人なりに定めていた事が伺える。 娘(ヌラル)が大学生活の基盤を定めていく中、好美所有のビル1階・店舗部分の「暴徒の鱗 ビル下店」のキッチンで母(バハラ)は未だ新店へと異動する予定の日時が定まらないイャンダに付いて店舗の経営や提供する料理の作り方に備品の定位置を少しずつだが覚えていく事に。正直言ってメモ用紙が無いと全てを覚えきれない位の情報が頭に流れ込んで来ていると思っていたイャンダは多少だがバハラに気を遣っていた様だ、自分でも全てを頭や体で覚えるのに苦労したので所々で時間を空けて余裕を持たせるようにしていた。イャンダ「こんなので大丈夫かな・・・、実際俺がそうだったんだけど一気に覚えきれないかも知れないからメモ出来なかった所があれば言ってね。」バハラ「イャンダさんは優しいね、そう言った心配りが出来る男は私好きだよ。でも大丈夫、この通りちゃんとメモしているしただでさえ私達(ドラゴン)は記憶力が良いから心配しないでおくれ。」イャンダ「そうか・・・、余計なお世話だったら申し訳ないな。」バハラ「「余計なお世話」だなんて、教えて貰っているのにそんな事言える訳無いよ。」 よく考えればヌラルが500年以上前の状況を覚えていた位なので龍(ドラゴン)達が相当な記憶力を有しているという事は納得でき
-323 貝塚学園大学料理科の存在意義- 危うく旦那とまた口喧嘩になりかけた結愛は無理矢理『念話』を切って回避しようとしたが、そうは問屋が卸さなかったと言わんばかりに妻の行動を予め予測していた光明はいつも通り無理矢理逃げられてたまるかと今回の『念話』に強めの魔力を込めていた。やはり魔力が強いのと頭が切れる所は「流石はバニティ」と言った所か。光明(念話)「そういつも上手く行くとは思うなよ、俺だってあれから成長しているんだから今回はちゃんと仕事をして貰うぜ。」結愛(念話)「だからそれは今夜の晩飯を作るから頼むって言ったじゃねぇか、「一生のお願い」だから頼むよ。」 「一生のお願い」、日本(元の世界)でも誰もが何度も何度も使ったと思われるこの言葉。たまに「あんたの一生、人生はどれ位あるってんだよ」とツッコミを入れたくなる人も少なく無いだろう。光明(念話)「あのな・・・、いつもそう言うけどお前に料理のイメージが無いんだよ。何が出来るかはっきりと教えてくれや。」結愛(念話)「えっと・・・、えっと・・・。」 結愛はなかなか答えることが出来なかった、一般的な「焼き魚」や「野菜炒め」は義弘のいない所でよく作ってはいたがこれと言って得意と言える物が無かったのだ。光明(念話)「答えることが出来ないって事は「図星」って訳だろ?白状しろよ。」 勝利を確信した様子の光明、しかし結愛にも意地というものがあった。これは決して「貝塚財閥代表取締役社長」としてではなく「1人の女」として。結愛(念話)「待てよ、俺だって頑張ったら何かしらは出来るかも知れないだろ・・・!!」光明(念話)「「何かしら」って何なんだよ、詳しく言って欲しいんだけど。」 あれ・・・、これはまさかと思うが世に聞く「蛙の子は蛙」って奴か?結愛「馬鹿か、母ちゃんが料理苦手なのを知ったのはつい最近の事だろうが。それに何も作っていないのにそうとは言い切れないだろ!!」 そうか・・・?お前、この前好美の家で日本酒の肴としてホッケを焼いていなかったか?あれ・・・、それって渚だったかな?まぁ、そんな事今はどうでも良いか。光明(念話)「そうだよ、渚さんが料理上手なのはこの世界の皆が知っている事だし何より今は結愛の話だろ?」 聞こえてたんかい・・・。やっぱりこの世界じゃ下手な事できねぇな。いやちょっと待て、今は結愛よ
-322 大切な仕事- 昼間は貝塚学園大学で料理を専門に学ぶことになったヌラルは、生まれてこの方殆ど触った事が無いパソコン片手に結愛と共に色々な授業を見学していった。ただ流石に全ての授業を見学するのは難しいので一先ず「必修科目」の履修登録をのみを終えて自由選択科目の授業を見学しに行く事に、決して暇だという訳では無い(そうなの?)結愛もこの日だけは混沌龍(ヌラル)のサポートに全力を注いでいた様だ。ヌラル「俺は嬉しいんだけど良いのかよ、結愛はここの理事長なんだろ?仕事が山積みなんじゃ無いのか?」 心配するヌラルを横目に笑みを浮かべる学園の理事長、どうやら個人的に今の状況を楽しんでいる様だ。結愛「確かに決して否定はしないけどよ、性格(タチ)に合わないんだよな。部屋のデスクで書類とずっと睨めっこしているのはよ、それにこうやって生徒や学生達の様子を見て回るのも理事長としての俺の大切な仕事だと思っているから心配すんな。」 満面の笑みで返事をする結愛だがこの状況を『探知』及び『察知』して決して許すまじとしていた人物が約1名、社長兼理事長が学内を歩き回る間も社長室で山積みになっていた書類に追われていた「あの人」だ。お願いだから今日くらいは喧嘩しないでくれよ・・・。光明(念話)「おいおい勘弁してくれよ、ヌラルをこの大学に通わせると言い出したのはお前だから責任を取れと言ったのは確かだよ?でも貝塚財閥の代表取締役としての責務は果たしてくれよな、いつも言っている事だが俺のじゃ無くて結愛のサインが無いと受諾できない書類がまだまだあるんだから早く帰って来てくれないか。」結愛(念話)「分かってるよ、そう焦んなって。まだ締め切りまで間があるやつばっかりだろ、問題無いから安心しろや。」 妻は相も変わらずのサボり(?)っぷりだが今日は旦那も黙っていない。光明(念話)「アホか、間があるならこうやって『念話』を飛ばして急かす事なんかしねぇよ。リンガルス警部に無理を言って10日程延ばして貰っている入試関係の書類が今日までだって言っただろうが、早く戻って来いよ。」結愛(念話)「だったらいつも通り「あの作戦」で上手くやっといてくれよ、お前も副社長兼副理事長なんだから臨機応変に動けば良いって事位分かるだろ?」光明(念話)「またかよ・・・、これで何回目だっての・・・。」 結愛の言う「あの作
-321 個性を大切にしたいから- 次期店長(デルア)との顔合わせを終えたヌラルは次の日、初日が故の計らいで特別に通勤中の美麗(メイリー)の車で貝塚学園へと向かった。次の日以降は通学バスで通う事になるが一先ず今日は1日の流れの確認や1週間分の履修登録を中心に行うので理事長でもある結愛自らによる案内の下で大学を回った。ただヌラル自身は元々ここに入りたい、そして勉強したいという学部学科があったのでそちらへの案内が中心に行われた様だ。結愛「ヌラル、他にもいっぱいあるけど本当にここで良いのか?」ヌラル「ああ・・・、ここで、いやここが良い。俺の将来の事を考えるとここで勉強するのが1番かなと思ったんだよ。」 ヌラルは幼少の頃から黒龍族への迫害が無くなった時に自分が生まれ育った村で採れた食材をふんだんに使った物を提供する料理屋を母・バハラと出したいと思っていたそうだ、その為にこの世界共通で使うことが出来る調理師免許を取得したいと考えていたらしい。結愛「お前が良いなら俺は構わないけど、どちらかと言うとやっぱり黒龍族の特性を生かせる魔術部の闇魔術学科に行く方が良いんじゃ無いのか?」ヌラル「いや、俺は料理科に行くって元々から決めていたんだ。決意を曲げる様な事はしたくない、申し訳ないけど止めないでくれ。俺は母ちゃんが作ってくれていた様な美味い料理を作って人を喜ばせる仕事がしたいと思ったんだよ、もしかしてだけど駄目かな・・・。」 ヌラルの最後の一言を聞いて先程自分が言った言葉を反省した結愛、種族関係なく美味しい物を作ったり食べたいという気持ちは持つべきだし大切にすべきだと改めて思ったとの事。結愛「駄目な訳無いだろ、良い話じゃねぇか。俺に出来る事があれば何でも協力させてくれよ、その1つが学園への推薦なんだからよ。」 結愛は心の片隅で考えていた、バハラが「暴徒の鱗 ビル下店」の副店長として働く事自体がヌラルの夢を叶える為の布石へとなってくれれば・・・。 ただその為に是非とも聞いておきたい質問が1つ・・・。結愛「あのさ・・・、ちょっと良いかな・・・。」ヌラル「何だよ唐突に、改まってどうしたってんだよ。」 少し抵抗感を持ちながら聞き返すヌラル、結愛は何を聞こうとしていたのだろうか。結愛「至って単純な事なんだ、ヌラルはお袋さんと料理するのが好きなのか?」 幼少の頃、母
-320 副店長の本心 デルアの姿にティアマットの母娘が目を輝かせていた顔合わせの直後、一先ずシフトの相談をする事になった。やはり優先されるのはこれからヌラルが学生として頑張ろうとしている事、それが故に母のバハラが副店長として十分に実力を発揮できる様に考慮する事だった。各々の生活をしっかりと守る事、そして大切にする事が(新)店長・デルアとオーナー・好美の義務だったからだ。デルア「安心して勉強に励んでくれれば良いからね、今はたった1度の人生を満足して全う出来る様に経験を十分に積むべき時期だからね。俺に出来る事があるなら何でも協力させてよ、それに・・・。」 すこし「哀愁」という言葉を感じさせる表情を浮かべる副店長。好美「「それに・・・」、どうしたってのよ。」 デルアの表情にただならぬ意味があると感じた好美、ただ何を意味しているのかは全くもって分からなかった。デルア「後悔して欲しく無いんだよ、俺みたいに・・・。」 バルファイ王国で黒竜将軍として活躍していたデルアの心中に「後悔」という言葉があるとは思えない好美、ナルリスと生き別れてから今の今まで何があったというのだろうか。好美「デルアから聞くとは思わなかった言葉だね、正直言って意外かも。」デルア「そうだよね、あまり良い記憶では無かったから話さない様にしていたんだ。一応確認するけど、俺と兄(ナルリス)が幼少の頃に一度生き別れている事は知っているよね?」好美「それは・・・、確かに光さんからちょっとだけ聞かされていたけど。」 確かに好美はデルアの成り立ちなどを詳しく聞いたことは無かった様な気がする、正直そんな機会など今まであっただろうか。デルア「これはまだ俺や兄貴が吸血鬼(ヴァンパイア)だった頃の話だ、皆も知っていると思うけど俺達の母親が人間により殺された際に俺は兄貴と生き別れた。まさか兄貴の中で俺が死んでいるものになっていたとは思わなかったけど俺は間違いなく独りぼっちだった、それから暫く経って本当は貝塚学園大学(こんな名前だった気がする)の料理科(あったの?)に通いたかったけど正直金が全く無かったから王国軍に入るまで色々と必死だったんだよ。実は板長と出逢って料理の修業をした後に1度大学に通って勉強をするかどうかを王様直々に聞かれたけどいち早く金を稼ぎたい一心だったから断ってね、今思えばあの時「Yes」
-㉓ 向こうから来た- 2人が裏庭で相談していると、店の電話が鳴り出したので王麗がベンチから立ち上がった。王麗「ちょっと電話出て来るね。」龍太郎「おう、頼むわ。」 裏庭で1人になった龍太郎は煙草に火を付けてゆっくりと蒸かし始めた、店主が昼間の優しい風に当たりながら煙草を燻らせていると店内から王麗の声が聞こえて来た。王麗「はいもしもし、松龍です。今お昼休みを頂いているのですが・・・、はい・・・。あ、ご予約ですね。大丈夫ですよ、お名前お願いします・・・、はい・・・、そうですか。」 美麗と一緒で長年に渡り予約の電話を受けているので慣れた口調で受け答えしてメモを取る王麗、ただ今回の電話で
-⑮ 既視感と涙の正体- 数分前の事、息を荒げて守の腕を強く引く真帆の様子を見て辺りを見廻した美恵は、近くののぼりや仄かに匂ってくる料理の香りからキッチンカーがすぐそこの公園に多数止まっている事を知り、懐の財布から2000円を取り出して2人を呼び止めた。美恵「ちょっと待って、これ持って行きな。守君には重要情報をくれたお礼、それと真帆ちゃんには怖い想いしたと思うから少ないけどヤケ酒代。」真帆「ありがとう美恵おば・・・、お姉さん、でも良いの?」美恵「良いのよ、個人的にお小遣いあげたくなったから何も言わずに持って行って頂戴。」守「ど・・・、どうも。」 守からすれば大したことをしたつもり
-⑫ 試着- 2人は待ち合わせ場所からゆっくりと歩きだした、別に恋人同士と言う訳でも無いので歩幅を合わせたり手をつないだりと言う心遣いは全く持って無い。 朝早い時間帯が故か、そこら辺中通勤中のサラリーマンやOL、そして通学中の学生達が右往左往していた。 そんな中、互いに休みだった2人は一先ず緑色の看板で有名な全国チェーンのカフェに入った。珈琲の良い香りがそこら中に広がる中、2人は珈琲やサンドイッチ、そしてクロワッサンを頼んで屋外のテラス席へと向かった。真帆「今日、何しよっか?」 突然決まった事なので別に予定が決まっている訳では無い、しかし実際に行動しながらこの後の予定を一緒に決める
-⑨ 離れた理由- ラムネと駄菓子を存分に楽しんだ高校生たちは各々の家路についた、1つ先の通りにある交差点で二手に分かれて帰って行った。 まだ昼の2時だったのでゆっくりと景色を楽しみながら守は家までの道を歩いた、無意識に笑顔がこぼれて自然に鼻歌や口笛が出ていた。 守が家に到着し、玄関の鍵を開けて引き戸を開けると奥からテレビの音が漏れていた。守(当時)「あれ?母ちゃん、今日休みなのかな・・・。」 普段、母の真希子はパートの仕事に出ているはずの時間帯なので音がはずは無かったのだが今日は違うみたいだ。 廊下を歩くと、リビングの入り口から真希子がテレビを見ているのが見えたので守は一先ず一