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第11話

Author: にゃー
胃の奥から、激しい吐き気がこみ上げた。

奏人は1階の洗面所へ駆け込み、洗面台に身を屈めて、何度もえずいた。

吐き出せたのは酸っぱい胃液だけだった。

喉が焼けるように痛んでも、止められない。

内臓まですべて吐き出してしまいそうなほど、何度も繰り返した。

目の前には、電流を流されて激しく痙攣する紗良の体が浮かんでいた。

爪を剥がされた指からあふれ出した血。

そして最後に、紗良が自分へ向けたあの目。

違う。

自分を見ていたのではない。

化け物を見ていたのだ。

奏人は鏡を見た。

映っていたのは、血の気を失った自分の顔だった。額には冷たい汗が浮かび、その目にはまだ、奏人自身さえ見覚えのない残虐さと冷酷さが残っていた。

ほんの数時間前。

奏人はこの目で、苦しむ紗良を見ていた。

何も感じないまま。

「うっ……」

再び吐いた。

今度は胆汁まで込み上げ、あまりの苦さに涙がにじんだ。

奏人はリビングへ駆け戻り、スマホを拾った。

震える手で、もう一度動画を開く。

きちんと見直さなければならなかった。

あれは紗良ではない。

自分の見間違いだ。

映る角度や、暗い照
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