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第123話

Auteur: 年緒
来希は一瞬、ハッとしたようだ。

しかし結局、はなを拒まなかった。はなのほうも、最初はそっと探るように距離を詰め、それから二人のあいだに引かれていた一線を、ためらいなく越えていった。

実のところ、来希はどこか復讐めいた感情を抱いている。最初から、彼も事態がここまで発展するとは夢にも思っていなかった。萌花と離婚するつもりなど毛頭ないからだ。

たしかに、はなには惹かれている。だがそれも、せいぜい気の置けない相談相手か、心を癒やしてくれる存在だ。

それなのに、萌花はあそこまで意固地になった。離婚しただけでなく、あっという間に別の男と電撃結婚までしてみせた。

今となっては自分たちが共有した十年の愛を微塵も顧みず、自分のことをゴミのように扱っている。

そこまでされるなら、彼だってこれ以上遠慮する必要はない。

しかも、はなは来希に一途で、ここ最近もずっと力になってくれている。子どもがいることだけは想定外だったが、それ以外は申し分ない。

しかもその子の出自もただ者ではなさそうで、先を考えれば、いずれ自分にとってプラスに働くかもしれない。

そうして、夜が明けた。

はなは、ようやく安堵
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