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第184話

Author: フカモリ
あんな風に、彼に手を上げるつもりなんてなかったのに。

……

一方、隣の主寝室。

真琴のあの狼狽えぶりと、思わず口をついて出た「信行兄さん」という懐かしい呼び名を思い出し、信行はおかしくもあり、同時に泣きたいような、愛おしい気分でもあった。

彼女は、昔と全く変わっていない。

実際、さっきの行為も本気ではなかった。本気でやるつもりなら、とっくに彼女を組み伏せていたはずだ。

ただ、あまりに慌てふためく様子が子供の頃のままだったので、つい意地悪心でからかってしまっただけだ。

ベッドに腰を下ろして額の血を拭うと、救急箱を持ってバスルームへ行き、鏡を見ながら自分で傷の手当てをした。

舞子たち使用人を呼ぶこともなく、処置を終えると、血で汚れたシーツも自分で新しいものに取り替えた。

一通り片付けてから、隣の客室のドアをノックした。

「真琴、開けてくれ。

さっきは怖がらせて悪かった。謝る……開けてくれないか。手が怪我してないか見せてほしい」

ドアの向こうで、真琴はビクッとして振り返り、自分の手を見た。

怪我はない。

信行が怒っておらず、あやしに来てくれたことが分かり、真琴は疲
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mami
2人に対して殺意しか沸かない 由美が出てくるとこちらが病む
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