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第315話

Author: フカモリ
信行の馴れ馴れしい振る舞いに、真琴は咄嗟に彼の手首を掴むと、落ち着いた声で返した。

「大丈夫よ。帰りの道すがら、ふとお爺ちゃんのことを思い出しただけ」

さらに、話題を変えるように問いかける。

「随分と待たせてしまったわね。用事があるなら電話で済んだのに、わざわざ来て待つ必要なんてなかったのよ」

言葉を交わしながら、真琴は頬に触れる彼の手をどけようとした。

だが、信行はそれを許さない。

余所余所しく振る舞う真琴を、信行は伏し目がちに見つめた。親指で彼女の肌をそっとなで、穏やかな声で囁く。

「……ただ、お前に会いたかったんだ」

その言葉に、真琴は弾かれたように彼を見上げた。

視線が重なり、何かを言いかけようとした瞬間、信行が先に口を開いた。

彼はゆっくりと手を離すと、事も無げに告げた。

「週末、拓真たちが食事に誘いたいと言っているんだ」

一拍置いて、さらに続ける。

「みんな、お前のことを心配している」

そこまで言うと、先ほどの真琴の問いに答えるように、表情ひとつ変えずに言い放った。

「週末が明けたら、月曜日に迎えに来る……届けを出しに行こう」

彼女がそこまで
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