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第322話

مؤلف: フカモリ
拓真が語る子供時代のやんちゃな話に、真琴の口元には絶えず笑みが浮かんでいた。

よく覚えている。

たしか十歳の夏、美雲が子供たちを田舎へ送り込み、自然に触れさせようとした時のことだ。信行と拓真は「スイカを獲りに行こう」と、真琴と紗友里を誘い出した。

二人はあらかじめ金を払っていたくせに、「まだ金を払ってないんだ」と彼女たちを騙して、がむしゃらに逃げ出した。

真琴と紗友里はスイカを一つずつ抱え、泣きべそをかきながら必死で逃げた。

途中で真琴は派手に転んだけれど、スイカだけは頭の上に掲げて、地面に落とさないよう必死だった。

結局、泣き疲れた真琴を背負って帰ってくれたのは信行で、彼女は彼の広い背中でいつの間にか眠りについていた。

あの後、信行は大人たちからこっぴどく叱られた。

逃げる途中で紗友里が蛇に噛まれてしまったからだ。幸い、毒はなかったけれど。

紗友里が今でも信行を「ろくでなし」と罵るのは、子供の頃にそうやって何度もひどい目に遭わされてきたからだ。

懐かしい記憶をたどると、真琴の心には明るい笑みが咲きこぼれた。

幼い頃の純粋な思い出は、何よりも心を救ってくれる。

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