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第347話

Autor: フカモリ
紗友里は焦ったように、食い気味に言葉を継いだ。

「この子のこと、教えてほしいんです。どんな状態だったのか」

断られるのを承知で、彼女は必死に事情を打ち明けた。

「この子の親友です……実は先週、彼女、亡くなってしまって。だから、本当はどういう思いでいたのか、どうしても知っておきたいんです」

その言葉を聞き、医師は深く眉をひそめた。

「……亡くなったのですか?」

「はい。先週……火事で」

紗友里が声を震わせて答えると、医師は一瞬驚いたように目を見開いたが、やがて悟ったように、静かに視線を落とした。まるで、その結末をどこかで予感していたかのように。

四十代半ばのその医師は、穏やかで情の深そうな面差しをしていた。

彼が痛ましげに目を伏せるのを見て、紗友里はさらに畳み掛ける。

「真琴の死は、あまりにも急でした……私たちは、真琴がそんな前からうつ病を抱えていたなんて、これっぽっちも気づかなかった。どんな苦しみを抱えていたのか、教えていただけませんか?」

そこまで言うと、紗友里の目から再び涙が溢れ出した。

激しい後悔が胸を抉る。

あれほど仲が良かったのに。結婚してからの真琴
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