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京司と槇村

Author: rinsan
last update publish date: 2026-09-03 11:30:21

翌日、街が夕闇に染まる頃。京司は大阪の古びた料亭の奥座敷で、

厳かな気配を湛えて正座していた。閉じた瞼の裏で、

刻一刻と迫る時間を数えるように、膝の上の手に力を込める。

その時、静まり返った廊下に、せわしない足音が微かに響いた。

襖が滑らかに開き、滑り込んできた光の中にその人が立つ。

「ごめんね。お待たせして」

懐かしい風を連れてきたかのように、槇村はいつもと変わらぬ、

親密な微笑みをその面に浮かべていた。

京司は畳に両手を突き、深く、澱みのない一礼を捧げた。

「この度はお忙しい中、

お時間を割いていただき誠にありがとうございます。

……それから、京都の一件も」

「烏丸さんが無事で何よりでした」

槇村は事もなげに言うと、喉元を締め付けるネクタイを緩め、

傲然と腰を下ろした。

「府警にはすでに手を回してあります。

烏丸さんの身元まで、奴らの手が伸びることはありませんよ」

差し出された絶対的な安堵。しかし京司の胸中には、

その言葉の重みがずしりと居座っていた。

槇村の唇から、冷徹な現実が滑り落ちる。

「しかし、宇治宮の逮捕は免れようがない。あれだけの銃火器だ。

服役は……おそらくロングに
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