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第1108話

Auteur: 栄子
ジムは半年前には完成していた。

輝は音々の信頼に応えられるように、専門の機材から細かい点まで、全てに気を配って取り組んでいたのだ。

真新しいジムを見た音々は、感動すると同時に、輝に苦労をかけて申し訳ない気持ちにもなった。

輝には自分の仕事もあるのに、改装工事の監督もしていたのだ。それは考えただけでもその大変さは身に染みた。

「いつ開業するつもりなんだ?」輝は尋ねた。

「ええ、できるだけ早く開業したいんだけど、そう簡単にもいかないみたい。まず従業員を雇わなきゃいけない。受付係、経理担当、清掃員、そして一番重要なのは格闘技の指導者よね」

「さっきの二人、手伝いに来るって言ってなかった?」

「二人は今、カフェを経営しているから、せいぜいアルバイト程度しかできないはずよ。常勤の指導者が必要なのよ。私を入れても、あと二人くらいは......」

そう言い終わらないうちに、ポケットの中のスマホが鳴った。

音々がスマホを取り出すと、なんと詩乃からだった。

詩乃は前に音々の計画でも協力してくれてたのだった。ただカムフラージュ工作していなかったけど、彼女の性格からして、プレッシャーに耐
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