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第319話

Author: 栄子
綾は頷いた。「うん」

輝は上機嫌だった。「碓氷さんの不倫の証拠があれば、さらに4年間の別居生活も証明できれば、いくら彼が権力を持っていようと、裁判所だって公然と彼をかばうことはできないはずだ!」

綾は何も言わなかった。

できる限りの証拠は集めたし、健一郎も弁護士を手配してくれていた。

しかし、誠也はこれまで一度も負けたことがないんだから、綾はほんの少しでも楽観的な考えを持つことができなかった。

-

午後になると、検査科からすべての結果が出た。

なんと、澄子の体から癌細胞が消えていたのだ。

綾はまず、誤診ではないかと疑った。

しかし、病院側は誤診の可能性は全くないとはっきり否定した。

健一郎が院長に直接電話をかけ、特別な配慮をお願いしていたため、病院側は細心の注意を払っていたのだ。

しかし、澄子は確かに白血病を患っていて、しかも既に中期から末期だったはず。

だから、澄子が川に飛び込んだ後も、あんな小さな村で4年間も生き延び、こうして発見できたこと自体が奇跡なのだ。

それなのに、今になって癌細胞が消えているとは?

もしかして、当時の診断に問題があったのだろうか?
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