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第1113話

Penulis: 風羽
一年後、朝倉家には二つの慶事が重なった。

寒真と寒笙の兄弟が、ほとんど同じ月、同じ日に新しい命を迎えたのだ。

夕梨は男の子を出産し、「祈」を込めて朝倉子祈(あさくら こい)と名付けた。

翠乃は女の子を産み、名は朝倉思祈(あさくら いのり)。

その日、世英グループと世英投資銀行の社員には、全員に太っ腹な祝儀が配られ、社内は喜びに満ちた。

祖父も父も上機嫌で、二人の息子がようやく人生の節目を整えたことを心から喜んでいた。

子どもたちは春生まれだったため、満月の祝いは控えめに。

一歳の誕生日には、歩けて話せるようにもなっていたので、二家合同で盛大に祝うことになった。

それからさらに時が流れ、ほぼ二年。

寒真は相変わらず立派な髭面で、「寒笙と区別するためだ」と言い張る。実のところは妻への独占欲なのだが、夕梨もすっかり慣れてしまい、放っておいている。

――髭も案外、色気がある。

寒笙は細縁の眼鏡のまま、ただし人柄は以前よりずっと落ち着いた。

相変わらず若い女性に言い寄られることはあったが、翠乃は一切干渉しない。

「自分を律せないなら、要らない」

そう分かっているからこ
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