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第789話

Author: 風羽
澪安は庭を歩いていた。

夜の帳が下り、庭の木々には月光が薄い銀の衣をまとっている。

冷たい光。けれど、別荘の窓からこぼれる灯は橙に近い。

その対比が、どこか人の心のように見えた。

玄関まで来ると、使用人が慌てて出迎えた。

「澪安様、お車は……?」

「外に置いてきた」

短く答え、澪安はコートを脱ぐ。

それ以上の詮索は許されない雰囲気だ。

「お夜食をお作りしましょうか?」

少し考えてから、澪安は言う。

「味噌汁を二人分。それと、おにぎりを少し。二階のリビングへ運んでくれ」

その言葉で、使用人はすべてを悟った。

――澪安様は今夜、浮気などしていない。

むしろ恋人を想って帰ってきたのだ。

慕美。

彼女はまるで薔薇の花のように美しい。

幼いころは良家の娘として何不自由なく育ち、澪安とは旧知の仲。

この冬の終わりには、ついに結婚すると聞いている。

使用人は微笑んで厨房へ向かい、澪安は静かに階段を上がった。

主寝室のドアを開け、薄暗いリビングを抜けて奥の部屋へ。

月光が床を淡く照らし、ベッドの上で眠る慕美の姿を包んでいた。

白い真珠のような肌。

透きとお
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良香
何しに来たん?宴司に焚き付けられてきたんか???返り討ちにあうやら、家門を盾に言い負かされるのか。
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