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320話

Auteur: 籘裏美馬
last update Date de publication: 2026-07-12 18:56:35

胡桃が意識を失い、誠司は大慌てで病院へ向かった。

その間、胡桃の両親に連絡をしている。

誠司が病院に到着すると、既にそこには胡桃の両親が着いていて──。

「誠司くん!胡桃は……!胡桃は大丈夫なの!?」

「胡桃に何があった!?」

胡桃の両親、嶋久志 桔梗と嶋久志 忠は大慌てで駆け寄ってくる。

誠司の腕の中で、真っ青な顔で目を閉じている。

そんな胡桃を心配し、覗き込んでいる両親を見て誠司は後ろめたさを感じた。

まさか馬鹿正直に「秘書と抱き合っている所に胡桃が乗り込んできて、胡桃が怒りのあまり失神した」などとは言えない。

どう言い訳をしようか、と狼狽え目を彷徨わせる誠司に、忠は強い口調で問い質す。

「おい、誠司くん!胡桃に何があったと聞いているだろう!?」

「はっ、はい!それが……っ、その……」

どうやって言い繕うか。

そう考えている誠司の腕の中で、胡桃が小さく呻き声を発する。

「う、うぅ……ん」

「胡桃!」

「胡桃、大丈夫!?」

薄っすらと目を開いた胡桃に、両親はガバリと顔を寄せる。

両親の顔を見た瞬間、胡桃はあっという間に涙を滲ませた。

「お、お
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