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第8話

Author: 夏の日のお茶
その日の深夜、一本の告発動画がネット中を騒がせた。

動画の中の健二はやつれた顔をしていたが、その瞳は固い決意にみちていた。

健二の口調は穏やかだった。しかし、泉が被っていた天才シンガーソングライターという仮面を一枚一枚剥がしていく。

健二は泉のオリジナル曲は全て自分がゴーストライターとして書いたものだと言った。そして、ネットで話題になった曲のフレーズも、他人のものを模倣したものだと言った。

泉がもっとも多く模倣していたもの。それは、自分が蔑ろにし、傷つけ、そして最後には自分の元から去っていってしまった……蛍のものだった。

「この詐欺に手を貸してしまったこと、音楽を汚してしまったこと……そして多くの人を傷つけてしまったことを、この場を借りて深くお詫び申し上げます」

動画の最後、健二あることを淡々と宣言した。

「妻が私の元を去ってから、私の作曲に関するインスピレーションも枯れてしまいました。

なので、音楽業界を完全に去る前に、私の全てを注いで一曲だけ作りたいと考えております」

健二は少し間をおくと、声を詰まらせた。

「この曲を妻を取りもどすための誓いとさせてください。

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