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日本中に流れた映像――妻の葬式で香典を数えた夫と愛人

Auteur: 6jay
last update Date de publication: 2026-09-16 19:32:46

午前10時。

丸の内にある法律事務所の会議室で、大型モニターが明るく灯った。

私はアイボリーのスーツを着ていた。袖口の下に、手の甲のガーゼがのぞいている。

隣には桐生。向かいには、地上波テレビ局3社の取材陣が座っていた。

3日間の遭難で顔はやつれていたが、あの2人を世間の前へ引きずり出すという気持ちだけは、揺るがなかった。

窓から差す朝日は、眩しいほどだった。

私の胸の中は、冷えたままだった。

「佐伯さん、よろしいですか」

「はい。私が生還したということ以上に、あの人たちが私の死を待っていたことを、伝えてください」

桐生がマウスを押すと、用意した映像が始まった。

取材陣のカメラが画面へ向く。会見を中継していたニュースのライブ配信にも、同じ映像が流れた。

【独自 トンネル事故で妻が行方不明のさなか、夫が愛人と「保険金1億5,000万円」に乾杯】

最初は、私が扉の隙間から撮った葬儀場の映像。

続いて、弔問客が撮影した私の生還場面。

最後に事故当日のドライブレコーダーの音声が、それぞれ出所を示されて流れた。

『1億5,000万の当たりくじが、自分からトンネルに入ってくれたんだぞ』

『救助隊
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