INICIAR SESIÓNおきゃんで優しいLady坂名(さかな)とCOOLな直(なお)はアツアツ恋人同士♡ そのふたりに、運命的なアクシデントが起こり繰り広げられるミラクル!
Ver más「スキよ…なおちゃん…なおちゃん…ン…」
二人は約2年交際している。
3カ月後には結婚を控えているのだ。今は互いの家を行ったり来たりしデートを重ねている。坂名はドライブを好むので、直はよく緑の多い森や、キラキラとした海に坂名を連れ出してやる。これからず~っとなおちゃんが帰って来てくれるだなんて夢みたい!! あたし一生分のラッキーを使い果たしちゃった感が否めないわ…ってなに言ってんのあたし! ここからがスタートじゃんね~Happyのっ。
なおちゃんが帰ってゆく時はいつもたまらなく淋しい。ヤダヤダってだだっ子してしまう。
「坂名ぁ? ...猛烈に今の企画立て込んでるからさ…今度のデートの時は泊まれると思うよ」 まっすぐな坂名の黒髪を愛おしそうになでる直…。 「はい」坂名はなおちゃんの愛情深さには敵わない。 編集社で中堅どころの36才の直、働き盛りだ。 一方の坂名31才はベテランのラウンジレディとして生計を立てている。 実は、直は直の上司と連れ立った先の、坂名の勤めるラウンジ「初めて直のテーブルに着いた際、坂名はある事が気になった。
「あ…あのぅ、早川はその日を境にラウンジ叶ゑに直を必ず連れてくるようになった。
あるふんふんふん~♪鼻歌交じりで直の大好物ハンバーグを山盛りに焼いて行く坂名。
今夜はお泊まりしてくれるんだも~ん! 嬉しさが隠せない、思い出し笑いなんかしてみたり。坂名はいま絶好調のシェフだ。 ジュージューおいしい匂いをキッチンにさせている。 と携帯が鳴った。 「ン? なおちゃんかな~、また残業かしら??」 坂名はサッと手を洗いタオルで拭きスマホを取った。相手は直ではなく早川さん。 「あ、こんばんは~早川さん! いつもなおちゃんがお世話に」さえぎるように早川さんが言った 「実玲、いや…坂名ちゃん! …直が死んだ」 「え…な、なに言ってるの? 早川さん、変なこと言わないで! なになんなの?!!」 「坂名ちゃん、落ち着くんだ。お願いだから…落ち着いて、くれ…」 電話の向こうの早川は嗚咽し声を絞り出している。 「君の家へ…向かおうとしていたんだろうっ。高速道路での...こ、高速、交通事故に巻き込まれたんだ、ああ! なんてことだ…!!」 坂名は目の前が真っ白になった。しばらくしぼんやりと…もう、なおちゃんがいない、なおちゃんに逢えないそんなの、そんなの…どうすればいいの! あたし… …坂名は、直の体が燃えてなくなる最後の最後まで、そばに居た。坂名は
坂名は淋しくて、さみしくてたまらない気持ちを何とかしたかった。でもどうしようもない。坂名にとって直は永遠なのだ。永遠であり、現実なのだ。たとえ亡くなったとしても。
もう誰も愛せない。 フラワーショップの休日にインターネットをなんとなくみていた。 「保護ネコの里親募集!」と書かれている。 子どものときのように、ネコが居たら幸せかもしれない。今のあたし、安らぐかもしれないな。 坂名はすぐに募集サイトに電話をした。 「はい『ワンだふるだニャン』です!」明るく穏やかな声の女性が出た。 ネットでみて名前を知ってはいたし気になってはいたけど…こうして直接声に出して聴かされると尚おもしろいな! ちょっぴり坂名は吹き出しそうになってしまった。来週のお店が休みの水曜日に、その施設に見学に行く運びとなった。
それまでの1週間はふさぎ込んでいたこれまでとは少し違った、なんだか嬉しい。温かい心地がする。 どんなネコちゃんが居るのかな~。そして当日、坂名は猫たちとコミュニケーションしやすいように動きやすい恰好でワンだふるだニャンへ出向いた。
「こんにちは、はじめまして!」笑顔で出迎えてくれたのは先週の電話の主であろう。 「スタッフのス ーちゃんが坂名の家に着いた。
…にゃ? …あ、あれ? オレ…想うことと・感じること・考えることが全部「ネコ語」に変換されるぞ?? ハテ…
スーちゃんは女性の足元で、写真立ての中の幸せそうなカップルに目をやった。お!! お・お・お! オレじゃ~~~~~~~~~ん!
あ、さ…坂名!!な、なにこれ、どしたー…おれ~落ち着け~オレ―。
う! お・せ・ん・こ・う! お線香――――――! オレ死んじゃったの――――――!? で、ネコになったのー なにこれ物語り~ッ!??そ、物語りですよ! というか事実です。なおちゃん…君はネコに生まれ変わりました。
「にゃぁがごおおごごおおおぉ! にゃおぅうんんん!!」
坂名はスーちゃんの異変に気付きすぐに優しく抱いた。 「どうしたの?! スーちゃん、やっぱりご病気なのかしら? だいじょうぶ?! 動物病院へ行こうかしらね!」 あらかじめ、病院のことも調べておいた坂名はすぐさま車でスーちゃんを診察してもらいに連れて行こうとした。するとスーちゃんはおなかを見せゴロンゴロンと元気な様子で甘え始めた。
「スーちゃん? だっこして欲しかったのかな?」 よしよし。頬を摺り寄せおでこをなでなでする坂名。 あゝ! オレは、オレは、ところで雄なのか? そうあってほしい、そう願いたいものだ。 毛づくろいを始めるスーちゃん。あった! おとこだ。 …。といったところで、死んじまったんなら、てか猫なら坂名と恋愛しようもないか... 悲しい。
でも、オレは坂名を守ってみせるぞ! なにがあったって、今度こそは。 スーちゃんが、心なしか淋しそうだ… 「スーちゃん。スーちゃん…おなかが空いてるのかな~」 嗚呼... 坂名って相変わらずだな。どっか天然なんだよ。そうじゃないんだなー。ま、解りっこないよな、この場合は。 高級な缶詰めに見向きもしないスーちゃんに今度は猫じゃらしであ~そぼ! っと坂名は一生懸命棒の部分を持ち、ふにゃふにゃした部分を床に擦り付けたり振ったりしている。 お、なんか楽しそうだぞ!! スーちゃんの体になったなおちゃんは、必死になって坂名が放り投げた猫じゃらしを探し、くわえ、また坂名の元まで持って行く。それにしてもなんだかな~...猫の好物「さかな」が「最愛の女の名前」だなんて。 で、オレ、今は猫。笑えねーよ。「お仕事にいってくるね、スーちゃん!」 …ちょっぴり淋しいスーちゃん猫なおちゃん。 「みゃぅーん」それこそ猫なで声でしっぽをぴんと立て、玄関に立っている坂名の足元にまとわりつく。「早く帰ってくるよ、スーちゃん」坂名はスーちゃん抱き上げほおずり。 (ぅぅう~たまらん! 坂名! 今すぐベッドで愛し合いたいよぉ) オス猫の切ない嘆きだ。そっと坂名はスーちゃんを玄関マットの上に下ろした。 「いってきまーす」 笑顔の残像が猫なおにいつまでも漂う。 (坂名、がんばり屋だから無理してないかな。だいじょうぶかな… それと...お・と・こ! 新しい彼氏なんかできちゃった日にゃあオラぁは泣くぜ?!! ライオンみたくな!) 猫なおの一日は、坂名が用意してくれているネコ用ベッドやソファの上でだいたい眠っているが、気が向けば時には部屋の中をうろつき、うっかりものの坂名が美味しいものを仕舞い忘れていないか探してみたり、坂名のベッドへ行き枕の匂いを嗅ぎうっとりする。オレは変態か! と自身にツッコミを入れつつも辞められない癖だ。 あとは爪とぎ器で爪を研いだり、う~んと思いきり伸びをしたり、なおちゃんはネコちゃんとしてそれなりに日常を満喫している。なんといったって坂名とずっと一緒だしな。 ただ…オレ、また坂名を置いて逝ってしまうのか…順番で言えばそうだろ。 可哀想だな、オレの坂名...なんとかしてやりたい。「ただいまー、スーちゃん!」坂名が帰ってまっ先にすることは、ドアを開けるや否や玄関に走り寄ってくるスーちゃんを抱きしめて、鼻先にちゅっとキスすることだ。 赤面するスーちゃん、でも三毛の毛に覆われているので坂名には見て取れないだろう。 坂名ぁ、オレこんなに悦んでるぜ! わかってんのー!? 猫なおはのどをゴロゴロと鳴らす。 そうして坂名が手洗いうがいをしようと、スーちゃんをおろそうとしても、爪を洋服にひっかけてまでスーちゃんは離れようとしない。 「にゃぁ!」拒否の声だ。 「あらあら、スーちゃん? うちへやって来てからずいぶんおしゃべりになったよねっ。かわいいスーちゃん」 ニコニコ顔にほだされて、しかたなく猫なおは爪を引っ込める。ス
「スキよ…なおちゃん…なおちゃん…ン…」 坂名と直はいつものようにベッドでもつれ合っている。 「気持ち イイの…?」直が顔を上げいたずらに囁く。 「うん、うん、もっと舐めて!」 万華鏡のように互いにポーズを替え、夜の海に次々と堕ちてくる星々のような感動がふたりを襲う。 「ああ! 愛してるよ、坂名!!」 そんな風にいつもいっしょに湖の深い処の石になる。その石は何億年も前からそこに在り、淘汰されながらも輝くものだけを吸収してきた宝石だ。 「コーヒー…淹れるね」 恥じらう表情で髪をかき上げつつ、坂名はベビードールにショールは羽織りキッチンへ向かった。 「うん」 情熱的に坂名を愛する直は普段もの静かな男だ。 たばこのいい匂いがする…坂名は直の副流煙に酔いしれている… 「だ~め! せっかくやめたんでしょタバコ」「キャハ♪」煙にではない、直を味わっているのだ。 二人は約2年交際している。 3カ月後には結婚を控えているのだ。今は互いの家を行ったり来たりしデートを重ねている。坂名はドライブを好むので、直はよく緑の多い森や、キラキラとした海に坂名を連れ出してやる。 これからず~っとなおちゃんが帰って来てくれるだなんて夢みたい!! あたし一生分のラッキーを使い果たしちゃった感が否めないわ…ってなに言ってんのあたし! ここからがスタートじゃんね~Happyのっ。 なおちゃんが帰ってゆく時はいつもたまらなく淋しい。ヤダヤダってだだっ子してしまう。 「坂名ぁ? ...猛烈に今の企画立て込んでるからさ…今度のデートの時は泊まれると思うよ」 まっすぐな坂名の黒髪を愛おしそうになでる直…。 「はい」坂名はなおちゃんの愛情深さには敵わない。 編集社で中堅どころの36才の直、働き盛りだ。 一方の坂名31才はベテランのラウンジレディとして生計を立てている。 実は、直は直の上司と連れ立った先の、坂名の勤めるラウンジ「叶ゑ」で坂名と出逢った。 互いに一目惚れだった。 ちなみにすでに寿退店は決まっている。ママも非常に喜んでくれている。 初めて直のテーブルに着いた際、坂名はある事が気になった。 「あ…あのぅ、宮野さん」宮野は直の苗字だ。 「ン? なんですか実玲さん…」実玲は坂名
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