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第121話

作者: タロイモ団子
まさか今回、それが望美のために使われることになるとは。

成哉は望美に付き添い、あの子どもたちの見舞いに向かうのだろうか。

紬はコーヒースプーンを静かに回しながら、急上昇中のネットニュースへと視線を落とした。

#南沢レイと橋本望美が「つぼみの会」のイベント会場を共に訪問、わだかまりを捨てて握手し和解。

紬は思わず唇を噛みしめる。

――ふん。成哉ときたら、私のときよりずっと手際がいいじゃない。

争いの火種となった当事者同士を同席させてしまえば、ファンがどれほど騒ぎ立てようと、本人たちが沈黙を貫く限り、それ以上の追及は難しい。

この抜け目のない広報戦略は、かつて天野グループが自分のために発表した、あの味気ない退職免責声明とは比べものにならないほど、周到に練り上げられている。何百倍もの労力と計算が注ぎ込まれているのは明らかだった。

紬は口元をわずかに吊り上げたが、その笑みは冷えきっていた。

その表情をふと目にしたカナが、大げさに自分の肩を抱きしめる。

「紬先輩、どうしたんですか。その笑い方、ちょっと怖すぎますって」

「なんでもないわ」

紬は我に返り、柔らかな笑みを作って
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