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第216話

Author: タロイモ団子
紬はソファに背を預け、目を細めて相手を射抜いた。

薄暗がりの中、剛の顔はひどく険しく沈んでいる。

さながら地獄から這い上がってきた幽霊のようだった。

紬は視線を逸らすと、彼の言葉を無視し、何事もなかったかのように酒を煽り続けた。

剛が陰の中から歩み出ると、その瞳に宿る殺気が一気に噴き出した。

「新浜であれだけの大騒ぎを起こして、皆を心配させて……それで満足か?」

紬は最後の一口を飲み干すと、短く答えた。

「ええ、満足よ」

「紬、お前はどこまで卑しいんだ!」剛が怒鳴りつける。

紬は思わず失笑した。

「西園寺さん、私のために泣いてくれたの?それとも喪に服してくれたのかしら?随分と過剰な反応ね。息子が成長したのかと思ったわ」

剛は苛立ちを露わにした。

「この女、どこまで毒づけば気が済むんだ!どうしても成哉にしがみついて離れないつもりか!?親友から男を奪い取ってまで!」

紬の笑みは次第に冷え込み、グラスを揺らしながら軽やかに言い放った。

「親友?西園寺さん、どこでそんなガセネタを仕入れてきたの。それを『親友』と呼ぶなんて、その言葉が泣くわ」

紬の望美との付き合いは
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