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第六話

last update Date de publication: 2025-07-01 09:50:21

「あっ、佐和子。会社ではとりあえず内緒にしておいて。宗次郎くんにはもちろん伝えてもらってもいいけど。それに結婚式はちゃんと二人で出るからね、もうすぐ招待状を送る時期だし……」

「それなんだけど」

私の言葉を遮るように佐和子が言うと、今度は彼女が髪をかき上げながら言葉を選んでいるように見えた。

「そのことなんだけど、少し延期しようと思うの」

「え?」

私たち二人の声が重なる。

「結婚、少し考えようと思って」

「どうして? うまくいってたんじゃないの?」

キッチンから出て佐和子の元へ行き、私は彼女を見た。

私たちの話だったのに、まさか二人までそんな話になっているとは思ってもいなかった。

「そうなんだけど」

ついこの間まで、佐和子は幸せそうに結婚雑誌などを私に見せていたし、宗次郎くんと一緒にいても本当に幸せそうだった。

どうしてこのタイミングで? そんな疑問が頭をよぎる。

その後、引っ越しを手伝うという尋人をやんわりと断ると、私は新しい家で佐和子と荷解きをしていた。

「洋服、クローゼットにかけていってもいい?」

普通のワンルームのマンション。尋人と一緒に住んでいたマンションの何分の一だろう
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