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第318話

Auteur: 桜夏
「それじゃ、元新井夫人じゃない!」

彼女は笑って言った。

「その呼び方は好きじゃないの。これからは名前で呼んで」

透子は無表情に、どこか真剣な響きを込めて言った。

傍にいた数人の同僚は彼女の顔色を見て、すぐに察した。彼女を「新井夫人」と呼んだ同僚は、気まずそうに謝った。

「ごめんなさい、悪気はなかったの」

噂話には当然、透子が蓮司を全く愛しておらず、結婚したのは桐生社長のためだという話も含まれていた。だからこそ、「新井夫人」という呼び名をあれほど嫌うのだろう。

その呼び名は多くの女性が夢見るものだが、透子にとってはまるで古靴のように捨て去りたいものだった。

「大丈夫よ。みんな、他に用がなければ席に戻って」

透子は微笑んだ。

数人はその様子を見てそれぞれの席に戻り、透子は豆乳を飲むと、仕事に没頭した。

その後の一日は、彼女に探りを入れてくる者はいなかった。しかし、それでも時折、彼女に視線が注がれることはあり、透子はさらにあることに気づいた。

グループ内の人々が、以前にも増して彼女に敬意を払うようになったのだ。具体的には、話し方が非常に穏やかになり、仕事の割り振りに
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  • 離婚まであと30日、なのに彼が情緒バグってきた   第1617話

    そうでなければ、リハビリ担当者が「新井のお爺さんはもう危ないかもしれない」などと言い、透子があれほど取り乱して泣くはずがない。リハビリ担当者も、医療に携わる資格を持つ専門職だ。軽々しくそんな死の宣告を口にする人間ではない。そう考えてはいけないと分かっていても、執事の頭の中では最悪の想像が勝手に膨らんでいく。それでも信じたくなくて、執事は透子をじっと見つめた。彼女の口から、何か別の答えを聞きたかった。透子はまだ嗚咽をこらえていた。必死に呼吸を整え、震える唇を開く。「お爺様が……その時、目の焦点が……合わなくなって……」透子は伝えたいことを何とか言葉にしようとした。けれど、声は途切れ途切れで、息を吸うたびに喉が震えた。最後にはまた嗚咽がこみ上げ、言葉はそこで崩れ落ちてしまった。その横で、「焦点が合わなくなった」という言葉を聞いた瞬間、執事の頭の中で凄まじい轟音が鳴り響いた。全身から一気に力が抜け、体がグラリと横へ傾く。ボディーガードたちが素早く手を伸ばし、倒れかけた執事を支えた。執事の赤く充血した目から、ついに涙がこぼれ落ちる。体は震え、指先まで小刻みに揺れていた。「……旦那様ッ!」胸の奥には、言いたいことが山ほど詰まっていた。だが、何一つ言葉にならない。最後に絞り出せたのは、悲痛に引き裂かれたような、その一声だけだった。執事は深い悲しみに打ちのめされ、突然突きつけられた残酷な現実をどうしても受け入れられずにいた。だからリハビリ担当者はあんな宣告をしたのか。だから透子は、あれほど泣き崩れていたのか。旦那様は……旦那様は、本当にもう危ないのだ。「お爺様!お爺様はどうなったんだ!」廊下の入口から、切羽詰まった声が響いた。蓮司だった。病院の外に記者たちが押し寄せていると聞き、自ら戻って事態を収拾するつもりだったのだ。だが、記者への対応どころではない。蓮司を待っていたのは、それよりはるかに重く残酷な凶報だった。執事はボディーガードに支えられたまま振り返った。若旦那様を見て何かを言おうとしたが、口を開いても嗚咽が漏れるだけで、一言も発することができなかった。蓮司は執事のその悲痛な姿を見た。さらに、傍らで涙を拭っている透子を見た。その瞬間、最悪の予感が氷の刃のように胸を突き刺した。「お爺様……まさか

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    ボディーガードに制止され、執事はようやく我に返ったかのように足を止めた。その場に立ち尽くし、少し離れた場所からベッドのほうを呆然と見つめる。だが、幾重にも医師たちに囲まれていて、新井のお爺さんの姿はまったく見えない。今どんな状態なのかも分からない。執事にできることは、ただ祈るように待つことだけだった。やがて、リハビリ担当者と透子が執事のそばへ歩み寄ってきた。リハビリ担当者はボディーガードへ目配せし、執事を室外へ連れ出すよう促す。三人は重い足取りでリハビリ室を出た。廊下に出ると、執事は声を殺して泣きじゃくる透子を見た。先ほど電話越しに透子の悲鳴を聞いたからこそ、執事は血相を変えて駆けつけたのだ。彼はどうにか激しく波打つ心を立て直し、二人へ問いかけた。「栞お嬢様、リハビリの先生。旦那様に、いったい何が起きたというのですか?」透子は口元を覆っていた手をゆっくりと下ろした。答えようと口を開いたが、嗚咽に喉が詰まり、声にならない。そばにいたボディーガードが、すかさずティッシュを差し出した。代わりに、リハビリ担当者が努めて冷静な声を保ちながら事情を説明した。「私は新井会長のリハビリを行っていました。始める前に体調確認も済ませています。その時はあなたもその場にいらっしゃいましたよね。リハビリの最初の段階では、会長に目立った不調はありませんでした。状態は極めて安定していました。ですが、外からあの拡声器の声が聞こえた直後、急に体が痙攣し始め、必死にベッドから降りようとなさいました。拡声器では、新井グループのプロジェクトで死者が出たことや、株価が大きく下がったことが叫ばれていました。おそらく会長は、それがご自身の会社のことだとすぐに理解されたのだと思います。それで、急激なショックを受けられて……」リハビリ担当者の話を聞きながら、執事もすでにおおよその事態を察していた。──旦那様は新井グループに関する絶望的な知らせを耳にし、感情が一気に高ぶってしまったのだ。「それで、旦那様のお加減はどうなのですか!今、どういう状態にあるのですか!」執事は問い詰めた。それこそが、彼が今もっとも知らなければならないことだった。あの拡声器による奇襲は、完全に執事の不意を突いていた。外に群がっていた記者たちは警察に連行させたはずだった。まさか、

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  • 離婚まであと30日、なのに彼が情緒バグってきた   第1612話

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