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第664話

Auteur: 桜夏
執事はため息をついた。「透子様は、心を閉ざしてしまったのでしょう。この二年で失望を重ねすぎた。だから、後から言っても意味はなかった」

新井のお爺さんは唇を引き結び、透子が今、ただひたすらに蓮司から離れたがっていることを思い、ため息をついた。

彼は人生の先輩として、ある程度は理解できた。

「透子が蓮司を最も愛していた二年間、彼女はあやつに傷つけられ、心に鍵をかけてしまった。だが今、彼女が最も憎むようになった時に、蓮司は彼女を最も愛するようになってしまった……

新井家の人間って、どうして一人も、まともな恋愛できないのか。これほどまでに、もつれ、苦しむとは……」

しかし、事実はもう決まってしまった。今さら何を言っても、過去に戻れるわけではない。蓮司が透子に与えた傷が、なかったことになどできるはずもない。

遅すぎたのだ。何もかもが。二人は悲劇の運命で、その溝は永遠に埋まらないだろう。

お爺さんは念を押した。「このことは、蓮司には絶対に言うな。もしあやつが知れば、わしがようやく打ち砕いた奴の自信がまた燃え上がり、まだ望みがあると思い込むだろう」

執事は頷いた。蓮司にとっては少々「
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