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第890話

작가: 桜夏
理恵は駿を一瞥し、それからマニュアル通りにしか動かない壁のようなアシスタントへと視線を戻した。

雅人に電話しようかと思ったが、昨日も駿が来て雅人に止められたことを思い出す。

理恵は問い詰めた。「あなたの上司が彼を透子に会わせない理由は何?新井を会わせないのは理解できるけど、どうして友達まで締め出すのよ」

アシスタントは、静かに駿を見て言った。「その理由は、桐生社長ご自身が一番よくご存知のはずです」

理恵は眉をひそめ、振り返って駿に尋ねた。「どういうこと?」

駿は何も言わなかった。透子が蓮司に嫁ぎ、あれほどの苦難を味わうことになった元凶は、すべて自分にある。橘家が自分に敵意を抱くのも当然だった。

透子は当初、蓮司が好きだからこそ嫁いだと話していた。だが、旭日テクノロジー社が数億円の投資を受けられたのは、紛れもなく彼女のおかげだ。

透子は会社の、そして自分自身の恩人だ。だが、受益者である自分が、その事実を今さら口にできるはずもなかった。

「もう!こんな時に黙り込んでどうするのよ!私に言えないことでもあるわけ?」

一言も発しない駿に、理恵は苛立ちを隠せない。

駿は言った。
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良香
この兄妹は、よく分かってる。 未だ受け入れ難い人から、グイグイ来られてもねぇ。この世から消えなかった事に感謝して空気のようにしといて欲しいわ。
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