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第1216話

Author: 小春日和
「つまり……石渕家がこの件を利用して、美桜を罷免するかもしれないということ?」

「石渕家の事業は元からそこまで大きくない。美桜の手腕があったからこそ、港城での地位を築けた。でも彼女は独断専行で、港城でも敵が多くてね。あの家の古参たちも、美桜に本心から従ってるわけじゃない。今となっては、彼女のせいで石渕家は大きな損失を抱えて、さらに冬城グループという後ろ盾も失った。そうなれば、古参たちがこの機に乗じて彼女を罷免しようとするのは当然よ」

幸江はようやく腑に落ちたように口を開いた。「つまり……今の美桜は、自分が出した損失を石渕プロに返済しない限り、古参たちに追い落とされるってわけね」

真奈は静かに頷き、さらに続けた。「美桜が持ってる冬城グループの10%の株は、あくまで彼女個人の財産。石渕グループの株主たちには直接の利益はない。だからこそ、あの株を現金化して損失を補填しない限り、株主たちは絶対に黙ってないはず。私が確信してるのはね――冬城グループが石渕プロを安値で売却するってニュースが港城に届いたら、株主たちはすぐに美桜に条件を突きつける。『石渕プロが出した赤字、責任を取れ』ってね」

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