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第399話

Author: 小春日和
――ドンドン。

白石の視線が扉のほうに向かい、ガラス越しに出雲の顔を認めた瞬間、彼は直感的に真奈の素性を隠すべきだと悟った。「申し訳ありませんが、今は面会できる状況ではありません。出雲社長、少し外でお待ちいただけますか?」

淡々とした口調で面会を断ると、出雲は何も言わず、病室の外にある長椅子に腰を下ろした。

彼が病室内に視線を向けていないのを確認すると、真奈はすぐに机の書類を伏せた。そして白石と目を合わせる。

白石が軽くうなずいたのを見て、真奈はようやく立ち上がり、病室のドアを開けた。「出雲社長、こんな遅くにどうなさいましたか?」

「白石さんがケガをされたと聞いて、様子を見に来ました」

出雲が立ち上がると、背丈は真奈よりも頭一つ分以上高かった。真奈は自然と距離を取るように一歩下がり、静かに口を開いた。「白石が事故に遭った件について、出雲社長は本当に何もご存じなかったんですか?」

そもそも、今回の件は浅井の仕業だ。彼女がそんな行動に出たということは、確実に背後に誰かがいるということ。

出雲は一瞬だけ沈黙し、そのあとで口を開いた。「瀬川さんに隠すつもりはありません。白石さんの事故には、夕夏にも責任があります。この件は僕も今しがた知りました。彼女は僕の許可なく動いたんです。もし、もし僕が事前に知っていたなら……」

「もし出雲社長が知っていたら、きっともっと巧妙に隠して、浅井の行動をかばっていたでしょうね?」

出雲は、周囲に情に厚い男というイメージを築き上げていた。

浅井のためなら、どんなことでも無条件で守り、配慮する――それが彼だった。

真奈の言葉に、出雲は重い口調で返した。「僕は必ず彼女を止めます。たとえあなたたちの間に私怨があったとしても、法律に違反するようなことは許されるべきではありません」

「それが他の誰かの口から出たのなら、私も信じたかもしれません。でも、出雲社長の口からなら、信じる気にはなれません」

真奈は冷ややかに言葉を返すと、さらに続けた。「浅井が白石を傷つけたこと――この件については、私は彼女自身に償わせます。もし本当に出雲社長が彼女が間違っているとお思いなら、今後は一切手出ししないでください」

「僕は……」

出雲が何かを言いかけたそのとき、病室の中から白石の声が聞こえた。「お二人は、いつまで外で話してるつもりなんですか?
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Comments (1)
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良香
このやりとりって録音か何かしてるんかな? 罪認めてるんだよね。いつか、何かで使えないかな。
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