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第652話

Author: 小春日和
「森田マネージャーが……森田マネージャーが瀬川さんにぶつかって、私たちは瀬川さんの助けを求める声を聞いて駆けつけようとしました。でも、森田マネージャーに叱りつけられて止められました」

「それに、桜井さんが殴られて泣いている声も聞きました。森田マネージャーは桜井さんを海に投げ込んで魚の餌にすると脅していました」

「私たちは、森田マネージャーが瀬川さんを無理やり連れて行くのをこの目で見ました。瀬川さんも助けを呼んでいました。でも森田マネージャーは、私たちに関わるなと言って……」

……

かつて自分にぺこぺこと頭を下げていた女たちが、今は一斉に自分を告発している――その光景に、森田の顔色は一瞬で真っ青になった。「嘘だ!みんな嘘をついてる!立花総裁、私は無実です!この卑しい連中がグルになってるんです!立花総裁……」

必死に叫ぶ森田を、立花は冷ややかに見下ろし、ゆっくりと目を細めた。その声には冷酷な響きがあった。「チャンスは与えた。自分で証明できなかったのはお前だ」

「立花総裁!お願いです、立花総裁、命だけは!」

必死に命乞いする声を、立花は一切聞くことなく、無造作に片手を上げた。その合図だけで、二人の傭兵が無言のまま森田を担ぎ上げた。

ざわめく人々の視線の中、森田はそのまま大海へと放り込まれた。

水音が響いた瞬間、メイドたちは恐怖に震え、互いに身を寄せ合って小さく丸まった。

立花は興味を失ったように、無言のまま船室へと戻っていった。

「立花総裁」

部屋の前で待っていた桜井は、すぐにドアを開けて迎えた。

だが、整然とした無人の部屋を見た瞬間、立花は眉をひそめた。「真奈はどこに行った?」

「瀬川さんは着替えた後、ご自分の部屋に戻られました」

「俺がそれを許可したか?」

立花の声が冷たくなったのを感じ取り、桜井は慌てて言った。「すぐに瀬川さんをお呼びします!」

「そんな必要ない」その言葉が落ちきらないうちに、メイドが安堵する間もなく、立花は続けた。「俺が直接行く」

「立花総裁!」

桜井は呼び止めることができず、立花はすぐに真奈の部屋の前へと歩いて行った。

ドアをわずかに開けた瞬間、立花は鋭い聴覚で室内から聞こえてくる「ざあざあ」と水が流れる音を察知し、眉をひそめる。

「桜井さん?」

浴室から真奈の声が聞こえてきた。少し苦しそうな声で彼女は
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Comments (1)
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良香
真奈ちゃん、あなたってば・・・。 スパイになれるわ。桜井さんもう忠実な部下だね。笑。 自分の身を挺して守ってくれた、っていう気持ちと、元々優しい女性なんだろうね。 それに、桜井さんに疑いがかからないやり方でやってきてるのが凄い。バレたら真奈ちゃん自身が的になる様振る舞えるのは強い人の証だよ。
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