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第984話

Author: 小春日和
そう考えると、福本英明はうきうきと福本陽子の後ろにくっつき、念を押すように言った。「俺はお前を守るために海城へ行くんだ。全部お前のためだからな!」

「わかってるって!兄さんは一番私を可愛がってくれるんだもん!」

その頃、海城――

伊藤と幸江の二人は空港で長いこと待たされていた。伊藤は目の下にクマを作り、今では誰を見ても真奈や黒澤に見えてしまうほどだった。

「美琴さん、家で待ってたってよかったじゃないか。あの二人、子供じゃないんだし、迷子になるはずないだろう」

伊藤は不満げにこぼした。「せっかく少し休めると思ったのに、このあと運転したら完全に過労運転だよ」

「はいはい、わかったわよ。代わりに私が運転するから」

幸江の運転を思い出した途端、伊藤は一気に目が覚めた。「やっぱり……俺が運転した方がいい気がする」

一方、真奈と黒澤がちょうど空港に到着したところで、真奈は遠目に、人混みの中で騒いでいる幸江と伊藤の姿を見つけた。

「どういう意味よ!私の運転が下手だって言いたいの?」

幸江は伊藤の耳をつかみ、今にも怒り出しそうだった。伊藤は慌てて媚びるように言った。「と、とんでもな
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