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第13話

Penulis: 風待 栞
紗夜は慌てて佳乃を諌める。「お義母様。静沢さんは、どうあれ臣さんの元妻ですわ。こんな仕打ちはあんまりです。それに、うちには空き部屋もございますし、どうしてもとおっしゃるなら、静沢さんにお泊まりいただけば……」

その言葉を聞いた警備員は、質素な身なりの水琴に侮蔑の色を浮かべた。

金持ちにしがみついて離れない、哀れな元妻——彼の目にはそう映っているのだろう。

水琴は周囲の視線を意にも介さず、ただ一言、拒絶した。「お構いなく」

スーツケースを引き、彼女がその場を去ろうとした、その時だった。空がにわかに昏くなり、土砂降りの雨が降り始めた。

不運な時は、何をしても裏目に出る。

スマートフォンの画面に表示された「バッテリー残量2%」の文字を見て、水琴は自嘲せずにはいられない。

辺りは木々ばかりで雨宿りできる場所もない。ずぶ濡れになった体は、降りしきる雨の中でひどく惨めに見えた。

不意に、一台のカイエンが彼女の傍らに停車した。黒い傘を差し、男がこちらへ歩いてくる。傘の外では世界を洗い流すかのような豪雨が降り注いでいるというのに、その内側で、灼也は悠然と微笑んでいた。そして、惨めな姿の
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