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第191章

Penulis: 風待 栞
書斎には息が詰まりそうなほどの重圧感が満ちていた。景正は机に向かい、一心に筆を走らせている。部屋に入ってきた灼也の方を見ようともしない。

重い沈黙が続いた後、ようやく一枚の書を仕上げたらしい。景正はゆっくりと筆を置き、口を開いた。「最近は、何に随分とうつつを抜かしておるんだ」

「ただの雑務ですよ」

「雑務、だと?わしの目には、色恋沙汰にすっかり溺れておるように見えるがな。お前が誰を愛そうと反対はせん。だが、あの女の事情はよくわかっておるのだろうな」景正の顔には、はっきりと憂いの色が浮かんでいた。

灼也はふっと自嘲気味に笑い、静かに答えた。「お祖父様。水琴のことは俺が一番よくわかっています。わざわざ他人の又聞きで探りを入れる必要なんてありませんよ」

景正は眉を上げ、低く笑い声を上げた。「ほう。なぜ、よそから話を聞かされたとわかった?」

「誰かがわざわざ告げ口でもしなければ、いきなり俺を本邸に呼びつけるはずがないでしょう」

灼也が軽く肩をすくめると、景正も静かに頷く。「うむ。たしかに、くだらん戯言を吹き込んでくる輩がおってな」

灼也はそれ以上深くは追及しなかった。鋭い景正が
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