เข้าสู่ระบบボクは初デートから智也くんと近所へ買い物や出掛けたりするようになった。楽しいことが沢山増えていくこととは別に、最近気付いてしまったことがある。 今は一緒にカフェに来ていた。 夜に似合う落とした暖かみのある照明に、リラックス感ある二人掛けソファーに深く座って、智也くんは白いカップに入ったコーヒーをゆっくり口に運んだ。 こういう場所でボクは飲み物も食べ物も頼まないことにした。ボクが口にして、周りからどう見えるのか分からないからだ。気味悪く思われることもあるのかもしれないし、もしかしたら智也くんがおかしい人と思われてしまっても困ると思った。 智也くんも気を使ってくれてか、コーヒー一杯だけにしたり、帰りがてらボクの分をテイクアウトしてくれたりする。 こういうお店に2人で入ってみたいと言ってるのは大抵はボクだった。デートらしい場所に憧れがあったんだと思う。 でもたまに、今起こっているようなことがある。 「あのぅ、お一人ですよね…。僕と少しお話ししませんか?」 小柄で可愛らしい男の人が智也くんに話しかけ、返事も待たずに智也くんの隣に座った。ボクの上に座られそうになってボクは思わず立ち上がった。 その人は間髪入れずに話を続けた。 「この前もこのお店で見かけて、今日またお見かけしてやっぱり、どうしてもお友達になりたくて…」 そう言って、智也くんの手に触れようとした。 智也くんはさっと手をどけ、小さな声だが、威圧した低い声を出した。 「ナンパ?セクハラ?どっちにしろ興味無いから他あたって。気分悪いわ」 その男の人は青い
「気持ちいいね、智也…。でも、まだ終わらせないよ。そんな顔して…智也の中でイクからね…」 そう言って、イったばかりの智也を容赦なく突いた。 「ッッ!!トラッ!ダメ!中イッてるから、あああっっ!こんなのムリっ!ッッ!おかしくなるッッ!はぁーーんッッ…ンッッ!!」 「あっあっ、智也、ボクでおかしくなって…、壊れていいんだよ…」 ボクはそのまま智也の中で強く脈打ち、昂《たかぶ》りの全てを最奥に放った。 痙攣させた智也の身体にキスを何度も落とし、お互いに荒い息遣いのまま深く唇を重ねては、甘い余韻に浸った──。 その後、眠そうな智也くんを腕枕しながらゆっくり髪を撫でる。 「…智也くん気絶しなかったね、物足りなかった…?」 「バッカ、アレで物足りないとかヤバいだろ!それに、今までも1回で気絶した覚えは無いからな」 「智也くん、最近どんどん感度が上がってるから、きっともうすぐ1回でも気を失っちゃうかもね。…それにしてもさ、ボクに抱かれてる時の智也くん、仕草も喘ぎ声も何であんなにいやらしくてカワイイの!」 「ははっ、カワイイかは知らないが、そりゃ好きな男に抱かれてんだからさ、そうもなるし、そう見えるんじゃねぇの」 智也くんは頬を赤らめてボソボソと話した。 「赤くなっちゃってかわいい!また抱きたくなっちゃうな…」 そっと肩をなぞるとピクリと小さく跳ねたのが分かった。 「少し休んでからならな」 「そしたらさ、昨日届いた『インキュバス』の格好して!絶対似合うから!淫紋のタトゥーシールと、シッポも付いててね、シッポはオシリに刺すんだよ!」 「今日のトラの目的はインキュバスだったな?」 「目的じゃないよー。だって、猫ちゃんのコスプレもあるし、逆バニーもあるし、メイドさんに、チャイナドレスに、他も選べるよ!」 「お、オマエいつの間にそんなに買い込んでんだ」 「智也くんが着てるの想像したら止まらなくなっちゃった!へへへっ」 「『へへへっっ』じゃないわ!」 「じゃ、先ずはインキュバスからね!」 「順番あるんか!?」 「インキュバスの次は、メイドさんかなぁ…!今夜は耐久戦だ!」 智也くんはやれやれなんて顔をしながらも、楽しそうに笑ってくれる。 運命みたいに出逢ってしまったボクたちは、ただ笑って幸せであってもいいよね? そう智也
***** お互いの体温を確認するみたいに素肌を重ね、触れていく。 ただ優しさだけで出来てるみたいに求め合い、唇を重ねる。 そしてボクは、智也くんの筋肉質な胸や腹に、数え切れないほどのキスを落とす。 「トラ、オレはガラス細工なんかじゃないぜ。オマエがどんな風に抱こうが、オレは受け止めるからな」 「…智也くん…」 ボクはその言葉に、智也くんを強く抱き締めた。 身体の芯がじわりと熱を帯び、抑えていたものがほどけるような感覚がした。 「…どんなボクでもいいんだね…」 智也くんの顎を指先でゆっくりと上向きにした。 急に鋭くなったボクの眼光に、智也くんは甘く蕩けるような目を向けた。 「すぐそんな顔しちゃうんだね、智也可愛い…。舌出してごらん」 智也は素直に舌を差し出す。絡めて吸ってやるだけで、身体が小さく震えた。 そのまま口の中に数本指先を突っ込むと、必死に舌を絡めてくる。 唇を首筋から胸へと這わせ、乳首を甘噛みしては舌先でなぞるたび、切ない声を零す。 苦しさも痛みも快感も、全てを拾う智也が愛おしい。 ボクは夢中でその肌に、赤紫の痕を刻んでいく。 「…ボクだけの智也…」 「…全てオマエだけのために、オレは存在してるから…」 その言葉にもう止まれなかった。 気付けば、智也の奥まで深く求めていた。 「…トラっ、ああっんっっ、トラ…」 ボクが奥を突く度に顔を歪ませ小刻みに震えながら悶えている。 「…あっあっ、ボクの仔猫ちゃん、こんなに震えて…ほんと分かりやすい子…。もっとぐちゃぐちゃにしてあげるよ…」 智也の両手を押さえつけ、激しさを増すと、声にならない呻きが漏れる。 「……ボクでイク顔、ちゃんと全部見てあげる」 「ンッンッッ!トラ、イク、イッちゃうッッ!!」 「教えてくれて偉いね。ほら、いいよ、イケ!」 強く押し込むと、智也の全身に力がぐっと入った。 「あっあっ!ンッンッンッッ…」 智也は白濁を吐き出し、腰を揺らしたまま快感を何度も反芻するみたいに震えている。
「オレはオマエのモンだし、オマエはオレのモンだ。『境界』なんてありはしないし、あったとしても、そんなのクソ喰らえだっ」 「…だって、よく分からないけど、でもその感覚を感じる…。智也くんに何かあったら怖いよ…」 「ふははっ、そんなん、一緒に燃えて灰になろうが、虎と少年の話みたいに、トラとオレが溶け合って、バターになったっていいぜ」 ボクは小さくうなづいた。 「何度オマエとオレは死んでも一緒だって言えば分かるんだよ。オレの愛しのメンヘラちゃんよぉ」 わざとおちょくるみたいに笑って言って、ワシワシと撫で回された。 「でもね…、もしもボクが智也くんの命を奪ってしまうなんていうのはイヤだ。色情霊が精気を奪っていくなんて話もある…。智也くんが大事だから…」 「オレからしたら、心も体も、生気奪われて死ぬなんてほどヤワには出来てねぇ!なんなら、トラの作る栄養バランスの良い飯食うようになってすこぶる調子いいぜ。潰れるほどエッチして筋肉マシマシになったまである」 「え…?ええ!?そ、そうなの…?」 「そ!そんなスーパーマンみたいなヤツとトラは付き合ってるってワケ!」 「ボクたち幽霊とスーパーマンのカップル?ゴジラvs《たい》メカゴジラみたいな感じ?」 「オマエ響きだけで言ってみたよな?それになカップル表記としては『vs』じゃなく『×』だな。この場合メカゴジラが受けやな」 「智也くん、ボクの適当な言葉分析しすぎ、ふふふ」 「はい、トラの笑顔ゲットだぜっ!」 「今度はポケモン?ふふふふ」 「…まぁ、何度だって教えてやるよ。トラとオレの間に境界も壁もなんも無いってこと、忘れんなよ。赤線引っ張っとけ!」 智也くんにかかったら、幽霊であることなんて本当に何でもないことなんだと思う。 ボクの不安も心配も小さな埃のように払われてしまう。 「ここまで男らしい人が恋人だと、ボクが智也くんに抱かれてもいいかも…」 「オマエは何を血迷ったこと言ってんだ。オレの辞書に突っ込むという文字は無いからな」 「幽霊さえも超越してるのに、そこはしないんだね。ボケにはすごい突っ込むけどね、ふふふ」 「オレが苦節何年突っ込まれたいと願ってきたことか…っ。まだネコを超越するほど突っ込まれて無いわ!まだリバの境地には辿り着かんね。一生その境地には辿り着かんかも…。一生どネコ宣
その後もボクは智也くんが取り付く島もないくらいに、忙しく食卓の準備をした。 触れられそうな瞬間瞬間にヒラリと方向転換する。 それでも智也くんはキッチンに立つボクに何度も纏わりつこうと、ボクの周りでウロウロしていた。 「智也くん仕事疲れたでしょ。座って待ってて」 「なぁ、トラ、どうした?」 テーブルに箸を置いたその手を智也くんが掴んだ。 「…な、何が…」 「何がじゃねぇよ。オレのこと避けてるよな。それも今日だけじゃない」 真っ直ぐな眼差しが痛いくらいだった。 「そ、そんなことないっ…」 「オレの目は、随分と節穴だと思われてんだな。一昨日の影山くんと会った後からだ」 「……そうかな……」 ただ、ボクを真っ直ぐに見つめる目をボクは見れなかった。 「トラ、こっち見ろ」 強く握られた手から逃げられなかった。ボクを繋ぎ止めようとするその手は、ボクだけを求めているのを知ってるから…。 「……」 「オマエなぁ〜、オレを差し置いて、誰の言葉を信じてるんだよ。ほら、ここに来い」 智也くんは座っている脚を開いて、脚の間のラグを掌でダンダンと叩いた。 握られた手を引っ張られ、ボクは子供みたいに膝を抱えてそこに座った。 背後から優しく包まれるように抱き留められた。温かさが背中に沁みてくる。
ボクはあの影山さんが言っていた言葉が心に引っ掛かっていた。 『境界が曖昧になる』 この意味は感覚としてだけれど、分かる気がした。 ただそれがあることで、ボクは智也くんの前に存在しているのではないかとも思えた。 でも、それが智也くんにとって危険になりうることなのか?正直分からない。 そんなことをぼんやりと考えながら夕飯を作っていると、玄関が開いた。 「ただいま〜、トラちゃん」 「おかえり、智也くん」 「お?いつもみたくワンコの如く飛びついて来ないのか?どした?」 そう言って、不思議そうにボクを見た。 「ひっくり返さないと焦げちゃうから」 ボクは目を合わせないまま、フライ返しでハンバーグを返した。 「おーー!ハンバーグじゃん!最高!」 智也くんは背後からボクの腰に手を回してフライパンの中を覗き込んだ。 「そんなに顔近づけたら危ないよ。もう少しで出来るから、手洗っといで」 「その前に、おかえりのチュー」 智也くんは目を瞑ってキス待ち顔になった。 「手洗いうがいしてからね」 ボクは智也くんの体をグイッと押して促した。 「えー!なんだよー、いつもならそんなことお構い無しにチュッチュッするくせにー」 「か、風邪流行ってるんだって」 「へぇー、幽霊も風邪とかひくんかね?今日は焦らす気かな