翌日。陽の光が部屋に差し込み、聡はうっすらと目を開けた。そして、自分がまるでタコのように星野にしがみついていることに気がついた。昨夜の記憶が潮のように押し寄せ、聡の目に冷たい光がよぎる。彼女は身を翻し、仰向けになった。星野が目を覚まし、彼女を一瞥して言った。「昨夜は……誰かにわざとハメられたの」星野は小さく頷いた。「僕はあなたの味方です」聡のまつ毛がかすかに震え、ふいに尋ねた。「どうして?」「えっ?」星野は一瞬きょとんとした。聡は真剣なまなざしで彼を見つめた。「昨夜、なんで帰らなかったの?なんで味方になってくれるの?」星野の表情が少し曇り、しばらくしてから口を開いた。「……帰らないでって、言われましたから」聡は一瞬目を見開き、次の瞬間、ふっと笑い出した。そしてそのまま体を起こし、星野の腹部にまたがった。「君、嘘ついてる」指先が彼の胸に触れた。「あの時、もうやめてって言ったよね?それなのに、なんで離れてくれなかったの?」ふたりとも裸のままで、聡の大胆な動きにより布団が滑り落ち、白い肌が大きく露わになった。肌に咲いた赤い痕は、まるで点々と咲く梅のようで、胸の上下に合わせて揺れている。星野は息を詰まらせ、視線が否応なく彼女の裸体に吸い寄せられた。喉仏が上下に動き、かすれた声で言った。「嘘なんか、ついてません」聡は何かを感じ取ったのか、ゆっくりと身をかがめ、まるで男を惑わす狐のように、優しく彼の体に触れてきた。星野は思わず目を強く閉じた。「降りてください」けれど、聡は降りなかった。鼻先が彼の頬をかすめ、囁くように言った。「好きって認めるの、そんなに難しいの?」星野は黙ったままだ。頭の中がぐちゃぐちゃで、昨夜からずっと落ち着かない。自分でもなぜか、うまく説明ができなかった。部屋にはしばらく静寂が流れた。聡は彼が何も言わないのを見て、急に興味を失ったように言った。「……もういいや」そう言って彼の体から降りると、そのままベッドを下りようとした。しかし、急に腰に強い力が加わり、次の瞬間、ベッドに押し倒された。「ちょっ……」聡は驚き、体をひねろうとしたが、星野の力が強すぎて、完全に押さえ込まれてしまい、ベッドにうつ伏せにされて抗うこともできなかった。
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