玲は一度黙って、それからまた低い声で話し始めた。「お宅の結城奏汰さんが堂々と私を口説いてきました。ずっとつきまとってくるんです。ですが、私は男ですよ!結城社長もきっと従弟が男と恋愛するのを黙って見てはいられないでしょう?今回の件、そちらでしっかりと彼に言い聞かせてもらいたいんです」「奏汰が白山社長を口説いた?あいつが何かしましたか?それとも、何か口説かれるような話をされたとか?」理仁はすでに誰よりも早くこの情報を掴んでいたが、何も知らないふりをして玲に尋ねた。「今日、彼が私にアプローチしてきたんです。花束を持ってきました。しかも、会社の目の前に多くの薔薇を使ってメッセージまで作ったんですよ。多くの野次馬が集まっていましたから、きっと今柏浜では私と彼の関係性を探る話題でもちきりです。社長、私が知る限り、彼は星城にいる時に男が好きだとかそのような噂が出回ったことはないはずです。同性愛者なんじゃないかという話も聞いたことがありません。最近このように男に覚醒したばかりでしたら、急いで彼の目を覚まさせたほうがいいと思います。このまま彼を暴走させてはいけませんよ。それに、重要なことは私が彼の気持を受け入れることができないということです。絶対に彼が報われることはありませんから。このようにしているのは、彼もただ時間を無駄にするだけです。それに傷つくのは彼のほうですよ」理仁は従弟たちのことを大事に思っているだろうから、玲は理仁がきっと奏汰にしっかり言い聞かせてくれるだろうと信じていた。それがまさか、彼女がそう言い終わると、理仁はまず暫くの間沈黙していてから、このような言葉を吐いた。「白山社長、他の事でしたら、私も何かお手伝いすることはできます。しかし、今回の件は私も何もできません。恋愛は個人の自由です。確かに俺は彼の従兄ですが、人の気持ちをコントロールすることなんてできないのです。彼が本気で白山社長のことを好きなら、我々結城家も彼が決めたことを尊重します」玲は言った。「……結城社長、彼が同性愛者かもしれないというのに、それは構わないのですか?」「私が気にしたところで何ができます?他人の感情を私が強制することはできません。それに同性愛者はたくさんいます。そんな彼らの親や親戚の中には受け入れられない人たちだっているでしょうが、口を挟んだところで、何
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