All Chapters of (改訂版)夜勤族の妄想物語: Chapter 181 - Chapter 182

182 Chapters

3. 「異世界ほのぼの日記」149

-149 恋人達の実力- 光の発言に開いた口が塞がらない一は急に恥ずかしくなってきた。熱が出た様に顔を赤くし、逃げる様にその場から離れ化粧室へと向かった。一がいない間も食を進める一同、以前から光は気になっていた事をナルリスに聞いてみた。光「ナル、今になって聞くけどそうしてこんなに料理が上手なの?誰かに習った訳?」ナルリス「両親を殺されてから生きる術の一つとしてせめて料理だけでも出来る様になろうと御厨板長や地元のカフェのシェフの下で家庭料理を中心に勉強させて貰っていた事があったんだ。」 以前入った焼き肉屋の板長と自らの恋人の意外なつながりに驚きを隠せずにいた光、板長に今度お礼を言わないといけないなと料理を楽しみながら思った。毎晩この料理を楽しむ事が出来たら良いのにと、この吸血鬼と今以上に幸せになれたら良いのにと結婚を少し意識し始めた時に恋人がどれだけ自分に厳しいかを改めて知る事になった。ナルリス「今の様に掛け持ちじゃなくて料理だけで稼げる様になるのが今の目標なんだ、いつかは自分の店を持ちたいとも思っていてね。」男性達「じゃあ、私達の前で実力を証明して見せなさい。」 突然、4人の男性達が声を揃えてナルに言うと光がその方向に目をやった。声の正体はまさかの御厨板長、そして3国の国王だった。御厨「ナルリス、今日はもう遅いから明日の正午、我々4人に自慢の料理をフルコースで振舞って貰おう。その味を見て我々が合格を出したら店を出しなさい、店舗等の資金を全て出してやろう。どうだ、実力を恋人の前で証明するには丁度いいだろう。」 ナルリスは師の前で少しも悩む事無く首を縦に振った。ナルリス「やらせて下さい。」 吸血鬼が決意を表明すると3国の王がこそこそと相談し、そして満場一致した結果をナルリスに伝えた。どうやら今回の「試験」についての重要事項らしく、それを聞いた瞬間ナルリスは紙とペンを用意して色々と考え始めた。どの素材を使い、どんな料理を作ろうかを頭を抱えずっと悩んでいる、ペンを震わせる程だったからよっぽどだろう。光「王様たちは何て?」ナルリス「王宮の調理場で4品のフルコースを作れって、テーマは「恋人への想い」だそうだ。食材は自由に使って良いと言ってた。そうだ・・・、光ちょっと良いか?」 ナルリスが耳打ちで光に相談した事に、光自身は了承したのだが国王達に確認
last updateLast Updated : 2025-05-06
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3. 「異世界ほのぼの日記」150

-150 幸せな2人の味- 吸血鬼の説明を聞くと、その思いを与する様に振舞われた料理の残りを改めて味見し始めた。2人が一から作った2人の料理、国王達と御厨板長は涙を流しながら咀嚼をしていた。御厨「2人でないと作れない味か。エラノダはどう思う?」エラノダ「そうだな、兄さん。太陽の光をたっぷり浴び、丁寧に作られた野菜がこんなに美味いとはね。お2人はどう思いますか?」デカルト「あくまで家庭の味で勝負してくるとは、これから送るであろう幸せそうな生活が目に浮かぶ様だ。」パルライ「この出逢いが運命だったという事を何よりも表している気がします。」 4人は1分も経たない内に試験結果を決めた、どうやら満場一致らしい。御厨「では皆さん、宜しいですか?せーの・・・。」4人「合格です!!」 それを聞いた吸血鬼は手本の様な男泣きを見せた、そんな中エラノダから提案が出された。エラノダ「ナルリス君、街の中心地で店を出しませんか?一等地をご用意致しましょう。」 ナルリスは数秒程考え込み、国王の提案に対し答えた。ナルリス「折角のご提案ですが、お断りさせて頂きます。先程申し上げました通り、私の料理には光の採った新鮮な野菜が必要不可欠です。私は本人の作った野菜の美味しさを新鮮なまま皆さんに伝えるべく、光の家の隣にお店を出したいと思っています。」エラノダ「そうですか・・・、ではご希望の場所にお店を建てましょう。せめて資金は我々に出させて下さい。お2人が作った美味しい料理へのお礼です。」 エラノダの言葉に再度涙を流したナルリス。ナルリス「王様、感謝致します。」一「ほら、これで実力が証明されただろ。やる事があるんじゃないのか?」ナルリス「・・・、はい!!」一「ほら・・・、行ってこい!!」 涙を拭き取ったナルリスは一から預けていた紙袋を受け取り、中から小さい箱を取り出して光の前に向かい跪いた。ナルリス「光、いや吉村 光さん。口下手なのでシンプルに言います、ずっと待たせていた事謝罪します。So, will you marry me?」 一同が何でそこだけ英語なんだよとツッコミを入れたがったが、空気を読んで何も言わずにいた。数秒程静寂が続く、そして光が声を震わせながら答えた。光「一度死んじゃったけど、今までの人生の中で一番幸せです。勿論、喜んで!!」 光の言葉にそこに
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