-150 幸せな2人の味- 吸血鬼の説明を聞くと、その思いを与する様に振舞われた料理の残りを改めて味見し始めた。2人が一から作った2人の料理、国王達と御厨板長は涙を流しながら咀嚼をしていた。御厨「2人でないと作れない味か。エラノダはどう思う?」エラノダ「そうだな、兄さん。太陽の光をたっぷり浴び、丁寧に作られた野菜がこんなに美味いとはね。お2人はどう思いますか?」デカルト「あくまで家庭の味で勝負してくるとは、これから送るであろう幸せそうな生活が目に浮かぶ様だ。」パルライ「この出逢いが運命だったという事を何よりも表している気がします。」 4人は1分も経たない内に試験結果を決めた、どうやら満場一致らしい。御厨「では皆さん、宜しいですか?せーの・・・。」4人「合格です!!」 それを聞いた吸血鬼は手本の様な男泣きを見せた、そんな中エラノダから提案が出された。エラノダ「ナルリス君、街の中心地で店を出しませんか?一等地をご用意致しましょう。」 ナルリスは数秒程考え込み、国王の提案に対し答えた。ナルリス「折角のご提案ですが、お断りさせて頂きます。先程申し上げました通り、私の料理には光の採った新鮮な野菜が必要不可欠です。私は本人の作った野菜の美味しさを新鮮なまま皆さんに伝えるべく、光の家の隣にお店を出したいと思っています。」エラノダ「そうですか・・・、ではご希望の場所にお店を建てましょう。せめて資金は我々に出させて下さい。お2人が作った美味しい料理へのお礼です。」 エラノダの言葉に再度涙を流したナルリス。ナルリス「王様、感謝致します。」一「ほら、これで実力が証明されただろ。やる事があるんじゃないのか?」ナルリス「・・・、はい!!」一「ほら・・・、行ってこい!!」 涙を拭き取ったナルリスは一から預けていた紙袋を受け取り、中から小さい箱を取り出して光の前に向かい跪いた。ナルリス「光、いや吉村 光さん。口下手なのでシンプルに言います、ずっと待たせていた事謝罪します。So, will you marry me?」 一同が何でそこだけ英語なんだよとツッコミを入れたがったが、空気を読んで何も言わずにいた。数秒程静寂が続く、そして光が声を震わせながら答えた。光「一度死んじゃったけど、今までの人生の中で一番幸せです。勿論、喜んで!!」 光の言葉にそこに
Last Updated : 2025-05-06 Read more