「うん、絶対に時間通り行くから!」電話を切った清那は、そのままベッドから勢いよく起き上がり、簡単に身支度を整えて夜の外出に備えた。久しぶりの外出となれば、もちろんショッピングもしないと気が済まない。一方、紗雪が去った後、京弥は再びオフィスに戻った。しかし椅子に座るなり、顔色を一変させて口を開いた。「会社の連中は一体何をしてるんだ?紗雪がグループに来たのに、なぜ誰も俺に報告しなかった」匠は額の汗をぬぐいながら、内心でドキドキしつつ応じた。「社長、私が調べてまいります。一体どういう経緯だったのか......」「徹底的に調べろ。一つ残らずな」「かしこまりました」京弥は手を振って、匠に早く行動に移るよう合図をした。今日の件は、幸い匠がそばにいてくれて助かった。でなければ、本当に取り繕えなかっただろう。紗雪が何の前触れもなく上がってきたということは、すでに何かに気づいているという証拠だ。でなければ、あんな行動には出ない。そう思うと、京弥は少し不安になった。このままでは、彼の正体がバレるのも時間の問題だ。いつまでも受け身でいるわけにもいかない。いっそ、正直に話してしまうべきか?京弥は眉間を指で押さえながら、ますます募る不安を感じていた。このままでは、精神的に限界が来そうだった。ずっと紗雪の前でごまかしてばかりというのも、もはや限界に近い。ほどなくして、調査結果が出た。紗雪は正面からではなく、裏口から入っていたのだ。しかも、その間、監視カメラを意識して避けていた様子もあった。その報告を聞いた京弥は、思わず笑いそうになった。さすが自分が見込んだ女、やはり発想が違う。しかも実行力まで備えている。そう思うと、彼女にはまだまだ自分の知らない一面があるのではないかと、逆に興味が湧いてきた。......「紗雪、準備できたよー。今どこにいるの?」清那はバーのカウンター前の椅子に座っていた。パンク風の服を着こなし、濃いスモーキーメイクを施し、ミニスカートからは大胆に脚を見せていた。その姿は奔放かつ自由で、心からリラックスしている様子だった。バーの中にいる客たちは、彼女に注目しっぱなしだった。彼女に恋人がいるのか気になって仕方がないようだ。しかし清那は、そんな視線にも
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