真夕は中の様子を見つめた。赤いドレスの美女は情を込めて司を見上げ、司も彼女を見下ろしている。本当に羨ましいほどだ。真夕は視線を外した。「もういい、見るのやめよう。私たちの間にはもう何の関係もないし、彩ですら何も言ってないんだから、私に言うことなんてないわ。行こう」真夕は幸子と佳子を連れてその場を離れた。真夕はトイレに入って行った。幸子と佳子は外で待っている際、幸子は言った。「本当に、堀田社長は得してるわね」佳子は突然、いいアイデアを思いついた。「あっ、ひらめいた」佳子はスマホを取り出し、真夕の写真を探し、ストーリーに投稿した。そしてこう書き添えた。【独身お嬢様、彼氏募集中】投稿が成功すると、佳子はウィンクしてニッコリ笑った。「堀田社長が美女を抱いてるなら、私たちも真夕の彼氏を緊急募集しなきゃね。堀田社長がこの投稿を見たら、どんな顔するかしら、楽しみだわ」幸子はすぐに親指を立てた。「佳子、頭の回転早すぎ!」「それはもちろんよ」幸子はふと思い出したように言った。「ところで佳子、堀田社長のライン持ってるの?」佳子は少し間を置いてから、嘘をついた。「うん、前に真夕と同じ部屋だったときに、堀田社長と友達追加したの」一方、個室の中、周りの社長たちのからかいを受けても、司の表情は変わらなかった。彼は視線を落とし、腕の中の赤いドレスの美女に言った。「自分で出て行くか、それとも俺に放り出させるか、どっちがいい?」赤いドレスの美女「……」この赤いドレスの美女はこのレストランのナンバーワンで、彼女の踊りを見るために来る客は数知れないほどいる。先ほど司を一目見て恋に落ちた彼女は、司が自分に夢中になると思っていたが、まさか彼は自分にまったく無関心だった。彼女はすぐに立ち上がった。「ご、ごめんなさい、堀田社長……」司の端正な顔立ちは冷たく無情だった。「出て行け」「はいっ」赤いドレスの美女はすぐに駆け足で逃げていった。隣の社長が笑って言った。「堀田社長は外の女には興味ないみたいですね」「今も池本彩さんと付き合ってるんですか?池本さんが堀田社長をたっぷり満たしてるってことですね」司は何も言わなかった。彼はスマホを取り出し、すぐに佳子の投稿を見つけた。佳子は真夕の写真を載せていた。司はその写真を開いた。そこに写っ
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