現実に引き戻された今。伸也は、優花がその辺の風俗嬢にさえ劣るように感じていた。締まりも、張りもない。伸也は、床にぐったりと横たわる優花を、侮蔑を込めて無造作に蹴りつけた。「お前、海外で外国人の相手してやりまくってたクチか?」以前の伸也にとって、優花は天上に輝く女神であり、いやらしい目で見るのさえ憚られる、決して汚してはならない存在だった。だが今となっては、金のために平気で老人の愛人にもなれた女だ。ましてや、その後の海外での奔放な暮らしぶりを考えれば、とっくの昔に遊び尽くされ、擦り切れているのかもしれない。そう思うと、強烈な嫌悪感がこみ上げてくる。考えれば考えるほど、後悔の念が膨れ上がった。――この俺、水嶋伸也は、一流大学を出て、あの深水言吾の傍で長年信頼を勝ち取ってきた。年収は数千万円を超え、どこへ行っても羨望の眼差しを向けられる存在だったはずだ。それが今では……!路地裏をこそこそと逃げ回るドブネズミ同然の身だ!たった、こんな女一人のために!俺は、なんてことを……!!!募り続ける不満と後悔は、優花への愛を一瞬にして憎悪へと変質させた。この女が、自分の人生を滅茶苦茶にしたのだ、と。彼女さえいなければ、自分が一葉を憎むことも、ましてや殺そうなどと考えることもなかった。こんな、破滅的な状況に陥ることも!もはや、後悔しても、戻りたくとも、引き返せる道などどこにもないのだ。怒りと後悔と憎悪に駆られ、伸也は再び優花の体を蹴りつけると、ドアの外で、固唾をのんで聞き耳を立てていた男たちに向かって、怒鳴りつけた。その目には、先ほどまでの熱情とは違う、濁った光が浮かんでいた。「おら、お前ら、出番だぞ!思う存分楽しめや。このヤマが済んだら、海外で派手に暮らそうぜ!」伸也は一葉との交換条件の他に、言吾に莫大な身代金を要求していた。無事に海外へ高飛びできれば、その金で一生遊んで暮らせるはずだった。ドアの外にいた男たちは、この人質は自分たちのリーダーが焦がれる女神様なのだから、どれだけそそられようと、外で音を聞いているのが関の山だろうと諦めていた。それが、まさかこんな僥倖が舞い込んでくるとは!やはり、そういうことなのだ。どれほど高嶺の花だろうと、一度神棚から引きずり下ろされ、誰かのも
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