凛は渚を無視することしかできず、とりあえず視線を雫の顔に戻し、「まだ痛む?」と、尋ねた。雫は頷く。「うん、痛い」そう言うと、雫はなんだか警戒と疑いの入り混じったような視線をベッドのそばにいる母親に向けた。何か思うことでもあるかのように。そして凛は、ふと気がついた。いつもであれば、自分がベッドに座ったりでもしたら、雫の母はすぐに取り乱すはずなのに、今日はすんなりこの状況を受け入れている。「実は昨日から思っていたんですが......」源治はゆっくりと口を開いた。「雫ちゃんのお母さん、まだ雫ちゃんのことを心配しているのは変わりませんが、医療スタッフが雫ちゃんを診察するのを許してくれているん
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