背中についた爪の痕が、痛いのか熱いのかわからない。 僕に溺れている君があまりにも愛おしくて、少し深くまで抉ってしまった。 いっぱいいっぱいだって、わかっているよ。『もう入らない』だなんて、わざわざ声を絞り出さなくともわかってる。わかっていてシているのだから僕自身、意地が悪いと自覚している。「ねぇ、芯《しん》? ごめんね」 愛らしくシーツに包まり、背中しか見せない僕の愛しい人。「······やだ」「やだって····、嫌いになった? 僕ともうシたくない?」 意地悪な問いも、答えが分かっているから聞ける。「シたくない··わけじゃないけど、あんなに奥まで入ってこられたら····ちょっと怖い」 だよね、少し怯えた顔をしていたものね。知っているよ。快楽に溺れ、どこまでも堕ちていってしまう自分が怖かったんだよね。 トロントロンにふやけ、緩んで涎が溢れるだらしない口元も、涙を浮かべてハートが見えそうな瞳も、全てが僕の与える快楽に堕ちてしまった証。 口では『やめろ』だの『抜け』だの反抗的なのに、首筋まで赤くしているから、つい噛み千切りたくなってしまったのだ。君だって、本当にやめたら泣いて縋ってくるくせに。「ごめんね。今度はもう少しゆっくりするから。肩、大丈夫? 少し血が出てる····」「怖いつってんのに強引に奥まで挿れられて、そのうえ流血するくらい噛まれて大丈夫だと思う? めちゃくちゃ痛いっつぅの」「ごめんなさい」「····で、なにニコニコしてんの? 全然反省してねぇじゃん」「だって、芯の奥気持ちイイんだもん。それに、僕がつけた痕が綺麗で···&
Terakhir Diperbarui : 2025-04-15 Baca selengkapnya