【天城家の次男、新妻とキャンプで日の出鑑賞。ラブラブすぎて、甘すぎる!】【私の理想の旦那様なのに。天城夫人、その人、私に返して……】【天城夫人、一体どんな徳を積んだら、そんな幸運に恵まれるの?】……苑は、蒼真とのキャンプがまさかパパラッチに撮られ、ネットにまで上げられているとは思ってもみなかった。様々な羨望の声を集めているだけでなく、自分と蒼真がこれ以上ないほど仲睦まじいとまで吹聴されている。これは、いいことではない。今、これだけ派手にやれば、将来別れた時に受ける世論の圧力もそれだけ大きくなる。芸能人たちの結婚が、そのいい例だ。この件をどう処理しようか考えていると、タイミングよく健太からお祝いのメッセージが届いた。「姐さん、このとんでもないバズり、利用してみないか?俺がうまく立ち回ってやるぜ?」「いいわよ。じゃあ、これらの情報を今すぐ全部消してちょうだい」この件は彼に頼むのが一番確実だ。彼はネットの波に乗って、雲を呼び、雨を降らせることもできるのだから。しかし、健太は笑った。「消せねえよ。それどころか、もっと増え続けるぜ」大物インフルエンサーである彼が、これほど断言するには、きっと根拠があるのだろう。苑はこれまで、蓮のためにこういった案件を何度も処理してきた経験から、何となく察しがついた。「蒼真が、わざと?」「俺は何も言ってねえぜ。まあ、悪い話じゃねえだろ。夫婦円満のイメージも確立できるし、旦那さんに対する世間の好感度も上がる。姐さん、今の旦那さんがどれだけ人気か、知らねえだろ……」確かに、ものすごい人気だった。苑はどの動画サイトを開いても、蒼真の姿が目に入った。彼のインタビューや、これまでの功績、果ては、清掃員のおばさんのために地面に落ちた空き缶を拾ってあげている写真まであった。まさに、人気が出れば、屁をこいても糞をしてもニュースになる、というやつだ。これらの動画の多くは、苑が今まで見たことのないものだった。しばらく見ているうちに、彼女も蒼真に対する理解を少し深めていった。彼に嫁ぐ前、苑が彼に対して抱いていた認識は、「イケメンで、金持ちで、人助けが好き」というものだった。嫁いでからは、彼が怠け者で、傲慢で、少し傍若無人なことに気づいた。今になって、彼の態
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