婚約披露パーティー終わった途端、彼氏の賀来篤史(かく あつし)は急いで産後ケアを予約してくれた。予想出来なかったのは、産後ケアセンターのケアリストが私の恋人を狙っているという驚愕の展開。二枚目、しかも高給料な仕事をもつ、優れた男性だと散々彼に媚びた後、「年行ってるですし、産後の老化は激しいかもしれませんね」茶化すような目で私を見て、女はそう言った。私は怒りを抑えながら店から出ようとした途端、女はまだ大声出しだ。「そう言えば、お客様先月も来ましたよね。娘を産んだばかりなのに、もうあのモデルさんと離婚しました?」女が彼氏にくっついてる様子を見て、私は全ての予約を取り消し、その場で店から離れた。1週間後、彼氏とあのケアリストがベットの上にいる写真が、私の住所に届いた。連れっ子がいるだから結婚できないなど言われて、やがて彼氏との婚約は水の泡になった。彼らが愛し合っている様子を見て、私は密かにある「プレゼント」を用意して、二人の披露の日に、その「請求書」という「プレゼント」を彼らに呈した。私の家族――大塚家は確かにモデルの精子を借りて娘を産んだ人がいるが、あれは私じゃなく、同じく大金持ちの従姉だった。しかも、彼氏は高給の仕事に就く理由――それは、彼のオーナーは他でもなく、私だったからだ。*婚約披露パーティーがやっと終わり、疲れきった私と彼氏の賀来篤史はようやく家に着いた。「部長が言ったよ、今回の昇進枠も俺にくれるだって」家に入った瞬間、彼氏は喜色満面で、私にそう言った。彼の嬉しいそうなの顔を見て、私は事実に口を拭った。彼は早めに昇進した理由――彼が勤めている会社は、私の家族――大塚(おおつか)家の資産である。そして、私は大塚家唯一の跡継ぎだからだ。「君は優秀だから、早めに昇進するのも当然のことよ」私は微笑みながら、言い放った。「結婚したら、お前は仕事を辞めて、専業主婦になろう。子供の面倒に手が焼けるし、俺が支えれば大丈夫だ」言いながら、彼が私の手を握った。「産後ケアを予約したんだ。今から見に行こうか」拒む余地もなく、彼に車に乗せられ、産後ケアセンターに向かった。子を産むのは軽い事じゃない。来年の事をいうと、鬼も笑う。僅かに不快が感じるが、目的地の産後ケアセンターを見た瞬間、その
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