事情を話すと、ノアは彼女を困らせるどころか、むしろ自分のことを優先していいと言ってくれた。それだけではない。ワーナーのことで彼女が悩んでいると知ると、自ら招待状の手配までしてくれた。そのうえ、実際にワーナー本人に会わせてくれたことまである。ノアは、自分の好意を隠そうとしなかった。けれど当時の星は離婚したばかりで、頭の中は仕事のことでいっぱいだった。恋愛に気持ちを向ける余裕なんて、まるでなかったのだ。その後、星がM国へ来てからは、二人の連絡も少しずつ途絶えていった。だからこそ、こんな場所で突然ノアと再会し、星の胸にも旧友に会ったような懐かしさと喜びがこみ上げた。「ノア、久しぶりね」ノアの青い瞳が、まっすぐ星へ向けられる。その目には、抑えきれない驚きと感嘆が浮かんでいた。――星は、以前よりずっと綺麗になっていた。昔の彼女の美しさは、どちらかといえば整った容姿そのものにあった。けれどあの頃の彼女には、どこか拭いきれない陰りがあった。今は違う。内側からにじみ出る自信が、彼女という存在そのものを輝かせていた。その光が、以前よりさらに強く人を惹きつける。ノアは、しばらく目を離せなかった。何かを言おうとした、そのとき――横から、澄んだ声が差し込んだ。「星、紹介してくれないのか?」その声でようやくノアは気づく。星の隣に、若く美しい見知らぬ男が立っていることに。その男は、彫刻のようにくっきりとした顔立ちをしていた。彫りの深い西洋人たちや長身の男たちに囲まれていても、ひときわ目を引く存在感がある。雅臣でもない。影斗でもない。その二人なら、ノアも面識がある。だが、目の前の男には見覚えがなかった。ノアは隠すことなく興味をのぞかせる。「星、この方は……?」星は言った。「ノア、彼は仁志……私の友人よ」それから、今度は仁志のほうを見る。「仁志、こちらはノア。昔からの知り合いなの」仁志はノアと握手を交わした。「ノアさん、お会いできて光栄です」ノアも礼儀正しく応じる。そして、仁志が今夜の星のエスコート役だと察すると、微笑みながら尋ねた。「仁志さん、星とは本当に久しぶりに会えたんです。よければ一曲、彼女をお借りしても?」その瞬間、仁志の黒い瞳がわずかに深くなった。だが次の瞬間には、何
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